本館 15室
2014年8月5日(火) ~ 2014年8月31日(日)
古文書(こもんじょ)とは、他者に用件を伝えるために書かれたもので、主に近世(江戸時代)までの文書をさします。そこに、何が書いてあるかを知るには、まず、読みにくい文字を解読することが必要になってきます。なかには、とても読みにくいものもありますが、古文書の場合、内容だけではなく、多くの情報が含まれています。
たとえば、文字の書風や、人名を書く場所、使用した紙の種類や大きさなどの特徴、さらには相手に渡す際の紙の折り方、封のしかたなどです。いろいろな角度から文書を検討することによって、誰が、何の目的で作成し、どのようにして今日に伝わったのかを考える手がかりを得ることができます。
展示では、著名な人物の命令を伝える文書、家族や親しい人との間で取り交わされた文書、再利用されたことで奇跡的に残った文書、国家間の重要な内容を伝える外交文書などをとりあげます。相手に何を伝えるかによって、紙の使い方や、文章の書き方などにさまざまな様相を示す古文書の世界をご紹介します。