平成館 特別展示室第3室・第4室
2014年1月15日(水) ~ 2014年2月23日(日)
生活の中で用いられる器や衣服、道具に美を求める工芸。日本では古くから、陶芸・染織・漆芸・金工・木竹工・人形などの工芸が発達し、その芸術性は今日においても高く評価されています。
「人間国宝」(重要無形文化財の保持者)は、現代にも続く伝統の「わざ」の継承者であると同時に、日本が誇る工芸の発展に尽くし、日本工芸史に残る作品を生み出してきた功労者といえるでしょう。この展覧会では、国宝・重要文化財など歴史的に評価されてきた古典的な工芸と、現代の人間国宝の作品を一堂に集め、日本が誇る工芸の「わざ」の美をご覧いただきます。
本展は、歴代人間国宝104人の名品を「古典への畏敬と挑戦」、「現代を生きる工芸を目指して」、「広がる伝統の可能性」という3つのテーマで紹介します。さらに、国宝や重要文化財を含む古美術の名品を向き合わせて展示するコーナーも設けました。伝統と現代とのつながりを見る、これまでにない画期的な展覧会となります。

2014年、上野の新春は「日本美術の祭典」で幕を開けます。東京国立博物館と東京都美術館のコラボレーションにより、両館で開催される3つの展覧会を結ぶ特別なプロジェクトが実現しました。時代を超えて輝きを放つ絵画や工芸の名品に触れることで、さまざまな日本の美を再発見していただこうという新しい試みです。
当館では2つの特別展を同時開催します。「クリーブランド美術館展―名画でたどる日本の美」は、全米屈指といわれる同館の日本美術コレクションから、仏画や肖像画、花鳥画、山水画などを選りすぐって公開するものです。日本伝統工芸展60回記念「人間国宝展―生み出された美、伝えゆくわざ―」では、歴代の人間国宝や先人が残した古典の名作を展観し、日本が誇る工芸の精華を紹介します。
一方、東京都美術館で開かれる日本美術院再興100年特別展「世紀の日本画」には、近代日本画の巨匠たちの代表作が勢揃いします。 日本美術の粋が上野に集結するまたとないこの機会、素晴らしき三重奏をお楽しみください。