狂言面 猿
室町~安土桃山時代・16世紀
本館 14室
2025年8月26日(火) ~ 2025年11月9日(日)
飛鳥時代、大陸から日本に仏教芸能である伎楽が伝わりました。それ以来日本では、宮廷の仮面劇として発展した舞楽や、室町時代に大成した能、狂言といった、仮面を用いるさまざまな芸能が栄えてきました。基本的に仮面は人を表わしますが、人の他にも神や鬼など多種多様な仮面が使われその造形も様々です。なかでもひときわ目を引くのが、動物の仮面です。本特集では、芸能の垣根を超えて、動物をテーマとした仮面を一堂にご覧いただきます。動物の顔を今日でもわかりやすく写実的に表わした狂言面の猿や狐から、鳥を擬人化した舞楽面の崑崙八仙、獅子でありながら、かなり人間に近い容貌である能面の獅子口のほか、すぼめた口に筒型に丸めた紙をはめて蚊に見立てるうそぶき、滑稽な表情を動物の精に見立てる賢徳など、一見して動物とは思われないものまであります。人々は動物を演じることを楽しみ、芸能に登場する動物に親しみを感じていたのかもしれません。多彩な表現による動物の仮面を通して、人々の動物への眼差しを体感していただければ幸いです。
指定 | 名称 | 員数 | 作者・出土・伝来 | 時代・年代世紀 | 所蔵者・寄贈者・列品番号 | 備考 | |
おすすめ | 重文 | 舞楽面 崑崙八仙 | 1面 | 平安時代・長久3年(1042) | 奈良・手向山八幡宮蔵 | ||
重文 | 舞楽面 崑崙八仙 | 1面 | 鎌倉時代・建暦元年(1211) | 愛知・真清田神社蔵 | |||
おすすめ | 重文 | 舞楽面 陵王 | 1面 | 鎌倉時代・承元5年(1211) | 愛知・真清田神社蔵 | ||
重文 | 舞楽面 納曽利 | 1面 | 鎌倉時代・承元5年(1211) | 愛知・真清田神社蔵 | |||
重文 | 行道面 五部浄居天 | 1面 | 和歌山・丹生都比売神社伝来 | 鎌倉時代・14世紀 | C-454 | ||
重文 | 乾闥婆(獅子冠) | 1個 | 和歌山・丹生都比売神社伝来 | 鎌倉時代・14世紀 | C-456 | ||
能面 獅子口 | 1面 | 江戸時代・18世紀 | 文化庁蔵 | ||||
おすすめ | 重文 | 能面 泥小飛出 | 1面 | 金春家伝来 | 室町時代・15~16世紀 | C-1557 | |
重文 | 能面 黒髭 | 1面 | 「金春」陰刻 金春家伝来 | 安土桃山時代・16世紀 | C-1544 | ||
重文 | 能面 顰 | 1面 | 金春家伝来 | 室町時代・15~16世紀 | C-1556 | ||
能面 蛇 | 1面 | 江戸時代・18世紀 | C-67 | ||||
能面 狐蛇 | 1面 | 江戸時代・18~19世紀 | 和歌山・根来寺蔵 | ||||
能面 野干 | 1面 | 「甫閑打」墨書 | 江戸時代・18世紀 | C-161 | |||
狂言面 狐 | 1面 | 江戸時代・享保18年(1733) | 文化庁蔵 | ||||
狂言面 狐 | 1面 | 江戸時代・18世紀 | 文化庁蔵 | ||||
狂言面 狐 | 1面 | 江戸時代・17~18世紀 | 個人蔵 | ||||
おすすめ | 狂言面 猿 | 1面 | 室町~安土桃山時代・16世紀 | C-1145 | |||
狂言面 猿 | 1面 | 江戸時代・18~19世紀 | C-199 | ||||
狂言面 猿 | 1面 | 江戸時代・19世紀 | 文化庁蔵 | ||||
狂言面 猿 | 1面 | 江戸時代・19世紀 | 文化庁蔵 | ||||
狂言面 白蔵主(伯蔵主) | 1面 | 江戸時代・17世紀 | 文化庁蔵 | ||||
狂言面 うそぶき | 1面 | 江戸時代・17~18世紀 | 文化庁蔵 | ||||
おすすめ | 狂言面 うそぶき | 1面 | 安土桃山~江戸時代・16~17世紀 | C-180 | |||
狂言面 賢徳 | 1面 | 江戸時代・17世紀 | C-82 |