古裂帖
中国・インド・日本など 16~19世紀
東洋館 5室
2025年6月17日(火) ~ 2025年8月3日(日)
「古裂帖」とは、江戸時代の茶人たちに珍重された舶来の金襴・緞子・錦などの断片(裂)をアルバムに仕立てたものです。茶の湯において、有名な茶人や寺院などに由緒を持つ裂は、その由来とともに「名物裂」として尊ばれました。名物裂の多くは、元時代から明時代の中国の織物を主として、インド、イラン、東南アジアなどの異国で製作され、日本に渡ってきたものです。これらは茶の湯において、掛け物の表具や茶入の仕覆に用いられました。しかし、裂は次第に擦り切れ、使用に耐えなくなってしまいます。茶人はこのような裂にも付箋をつけ、丁重に装丁しました。こうしてつくられた古裂帖は、名物裂の鑑賞の手引きや、新たに入手した裂を判別する参考とされ、人々の裂に関する知識を高めたのです。
今回は、明時代から清時代頃に製作された金襴・銀襴・緞子・間道・錦をはじめ、インドで染められ世界中に輸出された更紗など、さまざまな裂を含んだ3冊の古裂帖を展示いたします。いわば「裂」マニアの執念と愛情が詰まった「古裂帖」の世界をご覧ください。
指定 | 名称 | 員数 | 作者・出土・伝来 | 時代・年代世紀 | 所蔵者・寄贈者・列品番号 | 備考 | |
古裂帖 | 1帖 | 中国・インド・日本など | 16~19世紀 | TI-486-2 | |||
おすすめ | 古裂帖 | 1帖 | 中国 | 明~清時代・17~18世紀 | TI-488 | ||
古裂帖 | 1帖 | 中国・インド・日本など | 16~19世紀 | TI-490 |