虎嘯生風図(部分) 円山応挙筆 江戸時代・天明6年(1786) 植松嘉代子氏寄贈
本館 8室
2020年2月11日(火) ~ 2020年3月22日(日)
安土桃山時代から江戸時代の絵画は、永徳や探幽をはじめとする狩野派を中心に、宗達・光琳・抱一らの琳派、大雅・蕪村らの南画派、応挙・呉春を祖とする円山派・四条派、 若冲・芦雪・蕭白らの個性派の画家たちを輩出し、百花繚乱の相を呈しました。書は、江戸時代初期の三筆(信尹・光悦・昭乗)が新しい書風を打ち立て、黄檗の三筆らがもたらした中国書法が、江戸時代中期以降、唐様の書として流行しました。永く太平が続いた江戸時代は、私塾や寺子屋や藩校などを通じて、多くの人々が書法とともに文字を身につけ、筆墨や印刷による文字文化を広範に享受できた時代でした。ここでは安土桃山時代から江戸時代に多様な展開を遂げた絵画と書跡を展示します。
今回、絵画は7室と関連し、円山応挙をはじめその影響下にあった京都画壇の作品や、時期に合わせ、王羲之にまつわる逸話 蘭亭曲水を絵画化した作品を紹介します。書跡は王羲之の人生哲学としての蘭亭序の屏風を皮切りに、歴史上の人物が如何に生き、死と向き合ったかを、過去の人々の生きざまの痕跡である筆跡を見比べながら、思いを巡らせてみてください。
指定 | 名称 | 員数 | 作者・出土・伝来 | 時代・年代世紀 | 所蔵者・寄贈者・列品番号 | 備考 | |
おすすめ | 重文 | 波涛図屏風 | 2曲1双 | 円山応挙筆 | 江戸時代・天明8年(1788) | 京都・金剛寺蔵 | |
潘妃図 | 1幅 | 源琦筆 | 江戸時代・18世紀 | 植松嘉代子氏寄贈 A-11830 | |||
呉美人図 | 1幅 | 長沢芦雪筆 | 江戸時代・18世紀 | A-1173 | |||
関羽図 | 1幅 | 呉春筆 | 江戸時代・18世紀 | 植松嘉代子氏寄贈 A-11827 | |||
虎嘯生風図 | 1幅 | 円山応挙筆 | 江戸時代・天明6年(1786) | 植松嘉代子氏寄贈 A-11821 | |||
雁来紅群禽図 | 1幅 | 長沢芦雪筆 | 江戸時代・18世紀 | 個人蔵 | |||
雨中釣燈籠図 | 1幅 | 長沢芦雪筆、外山光実賛 | 江戸時代・18世紀 | 個人蔵 | |||
蘭亭曲水図屏風 | 6曲1双 | 松村景文筆 | 江戸時代・19世紀 | A-11975 | |||
孔雀図 | 1幅 | 岡本豊彦筆 | 江戸時代・19世紀 | A-916 | |||
四季遊楽図巻画稿 | 1巻 | 円山応挙筆 | 江戸時代・18世紀 | A-12446 | |||
重美 | 蘭亭曲水図巻 | 1巻 | 中山高陽筆 | 江戸時代・安永7年(1778) | 個人蔵 | ||
おすすめ | 書巻 | 1巻 | 細井広沢筆 | 江戸時代・宝永8年(1711) | 個人蔵 | ||
十悔章(群鳥蹟のうち) | 1枚 | 雲居希膺筆 | 江戸時代・17世紀 | 東京・日本学士院蔵 | |||
祭加藤千蔭文 | 1巻 | 村田春海筆 | 江戸時代・文化5年(1808) | B-1806 | |||
克明抄 | 1巻 | 貝原益軒著 | 江戸時代・17世紀 | 松平直亮氏寄贈 B-1242 | |||
蘭亭序屏風 | 6曲1双 | 亀田鵬斎筆 | 江戸時代・文政7年(1824) | 個人蔵 | |||
勘返状 | 1幅 | 古田織部・近衛信尹筆 | 安土桃山~江戸時代・16~17世紀 | B-3079 | |||
書状 | 1幅 | 近衛信尋筆 | 江戸時代・17世紀 | B-2768 | |||
書状 | 1幅 | 伊達政宗筆 | 江戸時代・17世紀 | 個人蔵 | |||
書状 | 1幅 | 伊達忠宗筆 | 江戸時代・17世紀 | 金谷寛氏寄贈 B-3335 | |||
和歌 | 1幅 | 加藤枝直筆 | 江戸時代・18世紀 | B-1810 | |||
教訓書 | 1幅 | 加藤千蔭筆 | 江戸時代・天明9年(1789) | B-1807 | |||
絶筆稿本 | 1幅 | 頼山陽筆 | 江戸時代・天保3年(1832) | 園田里美氏寄贈 B-2940 | |||
詩・和歌・語 | 3幅 | 良寛筆 | 江戸時代・19世紀 | 個人蔵 | |||
書懐 | 1幅 | 西依成斎筆 | 江戸時代・天明元年(1781)、寛政9年(1797) | 安嶋彌氏寄贈 B-3495 |