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過去のシンポジウム

国際シンポジウム「海外における日本美術コレクションの意義とその活用」

近年、日本の伝統文化への関心が世界的に高まり、日本美術の作品が海外で紹介される機会も増えてきています。そこで、海外の日本美術コレクションが社会的にどのような役割を果たしてきたのか、また将来にわたって意義のある活用をするためにはどのような課題があるのかという実情を知ることができるよう、昨年に引き続き本シンポジウムを開催いたします。今回も、第一線で活躍する国内外の日本美術研究者をお招きし、現場の生の声をお話しいただきます。海外における日本美術コレクションの実情とその効果的な活用について、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

※チラシのPDFはこちら

講演者(発表順、敬称略)

小林忠(Tadashi Kobayashi)

・岡田美術館館長
・学習院大学名誉教授
・『國華』主幹
・国際浮世絵学会会長
・日本美術アカデミー代表理事

1941年東京都生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程(美術 史専攻)修了。東京国立博物館絵画室員、名古屋大学専任講師、同助教授、東京国立博物館資料調査室長、同情報調査研究室長、学習院大学文学部教授、千葉市 美術館館長などを歴任。主要著書に『江戸絵画史論』(サントリー学芸賞受賞)、『江戸浮世絵を読む』、『江戸の浮世絵』、『江戸の絵画』。
 
サムエル・C.モース(Samuel C. Morse)

・アーモスト大学教授(芸術・美術史学科、アジア言語及び文明学科)
・クラーク日本美術・文化研究センター会長(1995-2003年)
・スミスカレッジ美術館アジア美術学芸顧問
・『Impressions』及び『Trans-Asia Photography Review』編集者

専門分野は、奈良時代から鎌倉時代の仏教美術、茶の湯、現代都市における芸術。近年の研究テーマは、仏像の中に納められた遺物、日本の中世における信仰拠点の展開、そして20世紀の写真家、影山光洋。日本美術に関して、日英で数多くの著作がある。現在、密教についての展覧会の準備を進める一方、東大寺の大仏建立から9世紀末までの宗教文化についての原稿を仕上げている。
 
パネリスト(発表順、敬称略)
 
メンノ・フィツキ(Menno Fitski)

・アムステルダム国立美術館学芸員

1997年よりアムステルダム国立美術館学芸員として東アジア美術を担当。近年改装を終えた同館で唯一新築されたアジア館の展示責任者である。
 
シネード・ヴィルバー(Sinéad Vilbar)

・クリーブランド美術館学芸員
 
 

同館が世界に誇る日本、韓国美術コレクションの管理、展示、解説及びコレクションの更なる充実のための責任者。日本、韓国美術の常設ギャラリーの展示入れ替えも担当している。前職では、メトロポリタン美術館のアジア美術部門でアシスタントキュレーターとして日本のコレクションを主に扱い、数多くの展覧会を企画し、好評を博した。2008年以前は、プリンストン大学にてアジア美術部門のアシスタントキュレーターとして、日本及び韓国美術コレクションの確立に従事した。イェール大学にて学士号を、プリンストン大学にて修士号、博士号を取得。東北大学で学んだこともある。

 

田沢裕賀(Hiroyoshi Tazawa)

・東京国立博物館 学芸研究部調査研究課長

1986年東北大学大学院文学研究科博士前期課程修了。専門は日本近世絵画史。
麻布美術工芸館、三井文庫の学芸員を経て、1995年東京国立博物館学芸部美術課絵画室に勤務。絵画室長、教育講座室長などを経て、2008年絵画・彫刻室長(現在兼務)2015年より現職。
2006年の「プライスコレクション 若冲と江戸絵画」展、2012年の「ボストン美術館日本美術の至宝」などの展覧会を担当。ヨーロッパの日本美術コレクションを対象とした『秘蔵日本美術大観』シリーズ(講談社)にも執筆。国際浮世絵学会常任理事 国際委員。

 
白原由起子(Yukiko Shirahara)

・根津美術館 学芸部特別学芸員

慶應義塾大学で日本美術史学を学び、2001年同大学より哲学博士(美術史)の学位を取得。専門は仏教絵画史。
日本学術振興会 特別研究員、英国・セインズベリー日本藝術研究所 訪問研究員を経て、2002年よりアメリカ・シアトル美術館 学芸員、最終的に東洋美術部長に就く。2009年10月より東京・根津美術館で学芸活動に従事し、美術史や博物館学の論文を発表するとともに、慶應義塾大学国際センター、青山学院大学、実践女子大学の講師を務める。文化庁文化審議会美術品補償制度部会の専門調査会、世界博物館会議(ICOM)日本委員会、日米文化教育交流会議(CULCON)美術対話委員会のメンバーとしても活動する。
 

松尾知子(Tomoko Matsuo)

・千葉市美術館学芸係長

学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位取得退学。
千葉市美術館開設準備室を経て、1995年の開館時より千葉市美術館学芸員として現在に至る。専門は日本近世絵画史。担当した主な企画展として「祝福された四季 近世日本絵画の諸相」「絵巻物 アニメの源流」「キンゼイ・コレクション 現代根付」「伝説の浮世絵開祖 岩佐又兵衛」「浦上玉堂」「大和し美し 川端康成と安田靫彦」「田中一村 新たなる全貌」「酒井抱一と江戸琳派の全貌」「ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画」などがある。
 

 
日程
2016年1月30日(土)
時間
10:00~16:45(開場9:30)
会場
平成館-大講堂
基調講演
小林忠(岡田美術館館長)
サムエル・C.モース(アーモスト大学教授)
パネルディスカッション
メンノ・フィツキ(アムステルダム国立美術館学芸員)
シネード・ヴィルバー(クリーブランド美術館学芸員)
田沢裕賀(東京国立博物館学芸研究部調査研究課長)
白原由起子(根津美術館特別学芸員)
松尾知子(千葉市美術館学芸係長)
参加費
無料<事前申込制>定員300名
※シンポジウム後の懇親会に参加される方は、会費4,000円を頂戴します。 
※会場の定員の都合で申込多数の場合、お断りすることがあります。
あらかじめご了承ください。
申込方法
ページ右下の申込フォームからお申込ください。
申込締切
2016年1月14日(木)
お問合せ
電話番号:03‐3821-9270
E-mail:curatorialexchange★tnm.jp
★は半角の@に置き換えて送信してください。
東京国立博物館内事務局