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浮世絵版画の始祖とされる菱川師宣(?-1694)は,工房を組織して版画のほかに数多くの肉筆風俗画も生み出している。本図巻は,寛文末から元禄までの年紀を持つ吉原遊郭と歌舞伎の光景を集めたもので,師宣肉筆画の基準的作例として注目される。