東洋館 第3室
2008年7月29日(火) ~ 2008年10月19日(日)
古代インドの壮大な叙事詩『マハーバーラタ』の登場人物をあらわしたこれらの人形は、インドネシアの影絵芝居、ワヤン・クリで用いられるものです。インド ネシアでは、登場人物の名前は、たとえば「クリシュナ」は「クレスノ」のように発音がインドネシア語化しており、さらに独自のエピソードも加えられるな ど、ストーリーも自在に展開されています。人形の体は水牛の革で作られ、操作のための棒も水牛の角で作られています。細かいノミで美しい文様を彫りぬき、 彩色された人形は、人形遣い・ダランの即興を交えた巧みな技や語りによって生命を吹き込まれ、観客を魅了します。通常、ワヤン・クリは夜を徹して演じられ ます。観客たちは、ダランの語りやガムランの伴奏を聴きながら自由に移動し、人形のシルエットばかりなく、操演するダランの側に回って、ダランの技をも堪能するのです。