東洋館 第10室
2008年5月20日(火) ~ 2008年7月6日(日)
朝鮮の染織と装身具をテーマとして、19世紀末から20世紀前半の朝鮮半島の人々の日常生活を知る貴重な資 料を特集陳列として2回シリーズでご覧いただきます。第1回目は、上流階級の女性たちが身につけた衣装と装身具、化粧道具や文房具、裁縫道具、食器などを 展示いたします。
儒教を重んじた朝鮮王朝時代(1392~1910)、「男女7歳にして席を同じくせず」という考えのもと、男女の生活空間は厳しく分けられていました。 王族や特権階級である両班(ヤンバン)の子女たちは、外出さえ厳しく制限され、日常の大半を「内房(アンパン)」という居室で過ごしました。
儒教思想の他に、火・土・水・金・木をそれぞれ赤・黄・黒・白・青の5色が象徴する陰陽五行も重視されました。そのため、彼女たちが普段身に着け、使用 した装飾品や道具は非常に色鮮やかなものばかりです。こうした美しい色彩は、日々の多くを室内で過ごす彼女たちの目を楽しませたに違いありません。
同シリーズの次回、「文人の生活」(2008年7月8日(火)~8月24日(日))についてはこちらをご覧ください。