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伊能忠敬の日本図

  • 『重要文化財 九州沿海図(大図) 第十九(部分) 伊能忠敬作 江戸時代・19世紀』の画像

    重要文化財 九州沿海図(大図) 第十九(部分) 伊能忠敬作 江戸時代・19世紀

    平成館 企画展示室
    2015年10月14日(水) ~ 2015年12月23日(水・祝)

    伊能忠敬(1745~1818)は、九十九里浜の近くに生まれ、佐原(千葉県香取市佐原)の商家の養子となってその経営に力を尽くしました。天文、地理、数学などの学問を好み、50歳で隠退すると江戸に出て幕府天文方の高橋至時(たかはしよしとき)に師事し、本格的に天文学や測量術を学びました。地球の緯度1度の正確な値を確定することを志し、1800年(寛政12)に、ほとんど独力で蝦夷地(北海道)を測量して、地図を作りました。忠敬の測量事業と地図は幕府の注目するところとなり、その後幕府の命を受けて、亡くなるまでのほとんどの時間を全国の測量に捧げました。その成果は日本全図である「大日本沿海輿地全図(だいにほんえんかいよちぜんず)」として忠敬没後の1821年(文政4)、幕府に提出されました。

    伊能忠敬が作成した地図は伊能図と呼ばれ、縮尺によって大図・中図・小図と分類されます。幕府に提出された図は明治時代に火災によって失われ現在見ることはできませんが、当館には伊能忠敬とその関係者がさまざまな機会に作成した各縮尺の良質な日本図が伝来しており、これらを比べながら見ることができます。今回の特集では代表的な伊能図の他に、今井八九郎の蝦夷地の地図や、世界図なども展示します。また、特集に合わせてミュージアムシアターでも伊能図を題材とした「伊能忠敬の日本図」を上演します。

     

    担当研究員の一言

    今年も伊能図を展示します。昨年とは別の4図をお楽しみください。双眼鏡、ズーム付きデジカメご持参をおすすめします。/田良島哲

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要文化財 日本沿海輿地図(中図)北海道東部 伊能忠敬作 江戸時代・19世紀
重要文化財 礼文島・利尻島図 今井八九郎作 江戸時代・19世紀

 

関連事業

<ミュージアムシアター>   VR作品「伊能忠敬の日本図」
東洋館 TNM & TOPPAN ミュージアムシアター  2015年10月14日(水) ~ 2015年12月23日(水・祝) (毎週 水・木・金・土・日・祝)   【水・木・金】12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
【土・日・祝休日】11:00、12:00、13:00、14:00、15:00、16:00
※受付締切は各上映時間15分前    当日受付

過去の関連展示

   伊能忠敬の日本図 平成館 企画展示室 2014年6月24日(火)~2014年8月17日(日)