本館 14室
2022年9月6日(火) ~ 2022年12月25日(日)
東京国立博物館は、令和4年(2022)に創立150年を迎えました。この歴史のなかで収集された文化財には、未来に受け継いでいきたい国民共通の宝というべき、多くの素晴らしい作品が含まれています。
今回はそうした宝の中から選りすぐりの「逸品」を「未来の国宝」として展示するとともに、その魅力や作品に込められた物語を余すところなくお伝えします。
ここ本館14室では工芸の分野から2作品、考古から1作品を時期をわけて展示します。彫刻の分野は1作品を本館11室(彫刻室)にてご紹介いたします。また、本館2室では絵画や書跡の「未来の国宝」を展示中です。どうぞあわせてご観覧ください。
担当研究員の一言
特集「未来の国宝」のうち、彫刻・工芸・考古の逸品をご紹介します。菩薩立像は目や唇に水晶の薄板をはめるなど、鎌倉彫刻らしい現実感のある表現が特徴です。白瑠璃碗はササン朝ペルシアで作られた、正倉院宝物と瓜二つのカットグラスです。吉野宮蒔絵書棚は漆芸、金工の細部にわたる数々の技法が必見です。青磁盤は北宋末に宮廷の命で焼かれた汝窯の名品を日本で鑑賞できる数少ない作品です。これら各作品の魅力や込められた物語をご堪能ください。/山本 亮