本館 16室
2012年11月6日(火) ~ 2013年1月6日(日)
大正12年(1923)の関東大震災で大きな被害を受けた帝室博物館は、しばらくの間展示等の活動を大幅に縮小せざるを得なくなりました。しかし時代が大正から昭和に変わると新たな展示館の建設の動きが起こり、昭和13年(1938)には現在の本館が開館します。博物館の復興は広く歓迎を受けました。展示の規模は大幅に拡大し、多くの来館者を迎えました。
しかしこの時代、拡大する戦争によって博物館も大きな影響を受けます。館員の中にも戦地に赴く者が増え、館では戦果を称揚する展覧会が開かれました。戦況が悪化し、日本本土への空襲が激しくなると館自体にも危険が及び、所蔵品は各地に疎開を余儀なくされました。博物館の社会的活動はしばらく途絶します。大戦後は、さまざまな困難を経ながらも国立博物館として再出発し、新たな歩みを始めます。大戦をはさむ二つの時代における博物館の活動の連続と変化のありさまを、資料によって紹介します。