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八弁の輪花形にととのえた高台つきの盆で,見込みにはつがいの綬帯鳥と牡丹を大きくゆったりと配し,立ち上り外面に香草文をめぐらしている。写生風にあらわされた花鳥はまるで絵画を見るようであるが,こうした手法はこの作品が元時代でもいくらか早い時期に製作されたことをうかがわせる。数多く伝わる元時代の彫漆器にあって,ひときわ光彩を放つ作品の一つである。