東洋館 10室
2025年9月23日(火・祝) ~ 2025年12月21日(日)
本展は、日韓国交正常化60周年を記念し、朝鮮半島の三国時代から朝鮮時代(およそ4世紀~20世紀)にかけての、彫刻、考古資料、陶磁、金工品、漆工、染織品を紹介するものです。「ここで・ひと・とき」をキーワードに、ある時代やある場所を訪れるような感覚、そしてその時代を生きた人びとが感じられるタイムトラベルのような展示を目指しました。
「古代の信仰と象徴」では、三国時代の威信財である冠や、統一新羅の仏教彫刻を通じて、古代の信仰と権力のかたちに迫ります。「三国時代の古墳文化」では、韓国慶尚南道梁山夫婦塚から出土した装身具や副葬品から、当時の人びとの姿や葬送文化を探ります。「高麗時代の美」では、高麗青磁や金工など仏教芸術に秀でた時代の美意識をご紹介します。「朝鮮の宮廷と両班(ヤンバン)」では礼服にあたる朝服をはじめとする宮廷の装いや朝鮮時代の上流階級である両班の生活文化に触れていただきます。 「人びとの暮らしとこころ」では伝統行事の衣装や日本の民藝運動でも注目された陶磁や生活用具を通して、朝鮮時代の人びとの暮らしと日常に宿る美しさをご覧いただきます。
作品のひとつひとつを通じて、韓国の歴史と風土が育んだ文化の独自性を感じていただければ幸いです。