本館 特別1室・特別2室
2025年7月8日(火) ~ 2025年8月31日(日)
寛永寺は江戸城ひいては徳川幕府の護り、天下万民の平安祈願のために寛永2年(1625)に創建され、今年で400年を迎えます。
徳川幕府との深い関係がある一方、初代の天海大僧正(1536~1643)の後、歴代住職に皇族が就任し、朝廷との関係も深く、東国における江戸時代の宗教、文化の一大中心地といえる存在でありました。
また、寛永寺の敷地である上野の山は、天海大僧正により桜が植えられ、江戸庶民の恰好の行楽地となり、浮世絵の題材にもなりました。そして明治維新時には彰義隊の戦いにより一面の焼野原となりましたが、その後、日本初の公園の一つとして整備され、当館をはじめとする文教施設が建設され、現在に至っています。
この特集では、寛永寺創建400年を記念して、寛永寺およびその付属寺院(子院)に伝わる宝物を中心に、「第1章 江戸の護り 上野の山」、「第2章 江戸仏教の先導者 慈眼大師天海」、「第3章 近世高僧伝絵の白眉 両大師縁起絵巻」、「第4章 徳川家の祈祷寺・菩提寺 近世仏教の造形」、「第5章 博物館とのつながり 博物館構内出土品」、「第6章 文化の集まる地 現代とのつながり」の6章構成で、その歴史と集積された文物、寛永寺本坊跡地に建つ当館との関わりを紹介いたします。