東洋館 第8室
2005年10月4日(火) ~ 2005年11月27日(日)
遣唐使による交流などを通して、少なからぬ中国書画が我が国に将来されました。日本に現存する中国書画には、名品ゆえに大切に受け継がれた作品が多々あります。2005年も秋爽の好期に、館蔵品やご寄託品の中から、中国書画の名品の数々を陳列いたします。
名品の中には、数奇な評価の変遷をたどった作例もあります。唐時代に書写された古文尚書、劉子残巻、世説新書、王勃集などは、日本に将来された後、一度は反故紙として紙背(紙の裏)が再利用され、長らく大切にされてきました。しかし世を隔てて改めて本文に目を向けると、すでに本国では失われた貴重な内容であるために、国宝や重文に指定されたものです。さまざまな中国歴代の書画の名品をお楽しみください。