本館 特別1室・特別2室
2021年3月23日(火) ~ 2021年6月20日(日)
本特集は、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」(平成館、4月13日~5月30日)の関連企画として、本館特別1・2室および14室で開催するものです。京都・高山寺(こうさんじ)に伝えられた国宝「鳥獣戯画」は、擬人化した動物や人々の営みを躍動的に描き出した絵巻です。抜群の人気をほこる絵巻ですが、実のところ、主題は何か、誰が描いたのか、何のために描かれたかなどの謎はいまだ解き明かされていません。そこで、本特集では、この絵巻の主要なモチーフである動物に注目して、「鳥獣戯画」の謎に迫ってみたいと思います。
本館14室では、「鳥獣戯画」にも登場する動物たちを古今東西からお招きし、動物たちがどのような存在としてあらわされてきたのか、その表現をたどり、そのかたちに込められた意味を探ります。(注)14室は2021年6月6日で展示を終了します。
本館特別1室では、「鳥獣戯画」のうち乙巻、丙巻、丁巻に焦点をあてます。この比類なき絵巻を取り巻くさまざまな作品を紹介し、「鳥獣戯画」成立の背景を探ります。また可笑(おか)しみに富んだ「鳥獣戯画」のエッセンスが、その後の作品に与えた影響をご覧いただきます。
本館特別2室では、「鳥獣戯画」四巻のなかでも特に有名な甲巻に焦点をあてます。兎や蛙、猿たちが興じている遊びや、持っている道具などに注目して、甲巻屈指の名場面をより深く知っていただくことを目指します。