本日4月16日(火)から、平成館で特別展「法然と極楽浄土」が開幕しました。
特別展「法然と極楽浄土」会場入口
今年、浄土宗開宗850年を迎えることを機に、全国の浄土宗各派のご協力を得て名宝が集結!
法然(ほうねん)による浄土宗の立教開宗から、弟子たちによる諸派の創設と教義の確立、徳川将軍家の帰依(きえ)によって大きく発展を遂げるまでの歴史を通覧できる初めての機会となります。
第1章「法然とその時代」 法然上人像の展示風景
(注)会期中展示替えあり
法然(1133~1212)は、「南無阿弥陀仏」と称(とな)えることによって誰もが等しく阿弥陀仏に救われ、極楽浄土に往生することを説き、浄土宗を開きました。その教えは貴族から庶民に至るまで多くの人々に支持され、現代に至るまで連綿と受け継がれています。
本展は東京、京都、九州の3会場を巡回し、それぞれの地域ゆかりの宝物もご覧いただけます。最初に開幕する東京会場の見どころの一部をご紹介します。
関東の浄土宗寺院に注目!
五百羅漢図(ごひゃくらかんず) 狩野一信筆 江戸時代・19世紀 東京・増上寺蔵
(注)会期中全100幅のうち、24幅を展示予定(展示替えあり)
祐天上人坐像(ゆうてんしょうにんざぞう) 竹崎石見作 江戸時代・享保4年(1719) 東京・祐天寺蔵
通期展示
東京会場では、中世の古刹(こさつ)である鎌倉市の光明寺(こうみょうじ)、徳川家康が菩提所に定めた港区の増上寺(ぞうじょうじ)、将軍家ゆかりの茨城県常総市の弘経寺(ぐぎょうじ)、目黒区の祐天寺(ゆうてんじ)など、関東浄土宗寺院の宝物にも注目してご紹介します。
スケールの大きな展示!
仏涅槃群像(ぶつねはんぐんぞう) 江戸時代・17世紀 香川・法然寺蔵
通期展示
「仏涅槃群像」は、通常絵画として表される釈迦入滅の場面を、群像で立体的に表している作品です。多数の像のうち、東京会場では2メートルを超える大きさの涅槃像と、羅漢、八部衆、動物など26体を展示します。
「仏涅槃群像」は写真撮影可能となっておりますので、群像の世界に入り込んだような感覚で記念撮影もお楽しみいただけます。
他にも、東京初公開である国宝「綴織當麻曼陀羅」(中国・唐または奈良時代・8世紀、奈良・當麻寺蔵、4月16日(火)~5月6日(月・休)展示)や、修理後初公開の国宝「阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)」(鎌倉時代・14世紀、京都・知恩院蔵、4月16日(火)~5月12日(日)展示)など、浄土宗を代表する名品をご覧いただける貴重な機会です。
(注)「曼陀羅」の表記について、本展では奈良・當麻寺蔵の作品は「陀」の字を使用しています。
本展東京会場は、アーティストで浄土宗僧侶でもある西村宏堂さんに広報サポーターを務めていただいています。
特別展といえば、音声ガイドも楽しみのひとつ!本展の音声ガイドナビゲーターは、歌舞伎俳優の松本幸四郎さん、市川染五郎さんです。
会期は6月9日(日)まで(会期中、展示替えがあります)。
展示作品リストは当館ウェブサイトからもご覧いただけます。
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今後、1089ブログで本展担当研究員が本展の見どころをご紹介していきますのでお楽しみに!
カテゴリ:「法然と極楽浄土」
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posted by 苅米紀子(広報室) at 2024年04月16日 (火)