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特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」

特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」
平成館 特別展示室   2016年3月23日(水) ~ 2016年5月15日(日)

  
重要文化財 湖畔 黒田清輝筆 1897年(明治30)

「湖畔」で広く知られ、日本美術の近代化のために力を尽くした黒田清輝(1866-1924)の生誕150年を記念した大回顧展です。
この展覧会は師コランやミレーなど、黒田がフランスで出会い導かれた作品をあわせて展示しながら、留学時代の「読書」「婦人像(厨房)」や帰国後の「舞妓」「智・感・情」などの代表作によって、黒田清輝の画業全体を振り返ろうとするものです。

展覧会のみどころ

開催概要

2016年4月28日(木)、入場者が10万人に達しました。

1089ブログ 「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」 展覧会の見どころなどを紹介しています。

黒田が描いた女性 あなたが好きな作品は? 投票結果(投票期間:2016年4月11日(月)~4月18日(月)、5月9日(月)~5月15日(日))

東京国立博物館資料館 特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」 関連図書コーナー設置

展覧会のみどころ

 

 

 第1章 フランスで画家になる─画業修学の時代 1884~93

フランスに渡った黒田は画家を志し、天賦の才を発揮して官製展覧会であるサロンに入選するに至ります。黒田はラファエル・コランにアカデミックな絵画教育を受けただけでなく、ピュヴィス・ド・シャヴァンヌやバスティアン=ルパージュ、ジャン=フランソワ・ミレーなどのフランス近代絵画の主題やそこに表された思想に強い関心を抱きました。画家として歩みはじめ、フランス画壇にデビューする渡欧期の作品は、ヨーロッパの明るい光にあふれています。
 

読書
読書
1891年(明治24) 東京国立博物館蔵

黒田が好んで訪れたパリ近郊の村グレー=シュル=ロワンでマリア・ビヨーという娘をモデルに描かれました。師のコランも出品していた公募展覧会サロン・デザルティスト・フランセに1891年に初入選し、フランス画壇へのデビューを果たした記念すべき一点。フランスのアカデミックな絵画修学がよく表れています。
 

 

菊花と西洋婦人
菊花と西洋婦人
1892年(明治25) 個人蔵

この作品は1892年11月末に近隣の住人から贈られた菊花を主要なモティーフとし 、グレー=シュル=ロワンで1ヶ月ほどかけて、マリア・ビヨーとその姉をモデルに描かれました。菊花の陰に人物を置く構図はジャン=フランソワ・ミレーやドガの作品にも見られます。
 

 

婦人像(厨房)
婦人像(厨房)
1892年(明治25) 東京藝術大学蔵

 

「読書」と同じくマリア・ビヨーをモデルに、2度目のサロン入選をめざして描かれました。農村の質実な生活をとらえている点には、バスティアン=ルパージュへの共感が、青灰色の色調や構図にはピュヴィス・ド・シャヴァンヌの作風に学んだ跡がうかがえます。
 

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黒田が学んだ同時代のフランス近代絵画
黒田は1886年に外光派アカデミズムの画家ラファエル・コランの弟子となり、アカデミー・コラロッシで指導を受けます。他にも、バルビゾン派のミレー、自然主義のバスティアン=ルパージュなど農村生活を描く画家たちに共感を寄せますが、壁画家ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの影響も受けており、直接教えを請うたこともあります。また、新しい印象派絵画をパリで見て、興味を持ったことは、帰国の直前直後に制作した絵が物語る通りです。

フロレアル(花月)
フロレアル(花月)
ラファエル・コラン  1886年
オルセー美術館蔵(アラス美術館寄託)
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay)/Hervé Lewandowski/distributed by AMF

自然の中の裸婦像を得意とするコランの代表作で、黒田にとってひとつの理想となった作品です。
羊飼いの少女
羊飼いの少女
ジャン=フランソワ・ミレー  1863年頃
オルセー美術館蔵
©RMN-Grand Palais (musée d'Orsay)/Michel Urtado/distributed by AMF
 

 

 第2章 日本洋画の模索─白馬会の時代 1893~1907

1893年夏に帰国した黒田は、日本洋画のあるべき姿を模索します。日本の人々に受け入れられ、かつ国際的にも高く評価される油彩画を生み出そうと努めた黒田の作品は、日本の洋画壇に清風を吹き込むことになりました。帰国直後の「舞妓」(1893年)や大作「昔語り」(1898年、焼失)、「湖畔」(1897年)、「智・感・情」(1899年)などは、日本の主題やモティーフによって、世界に認められるような日本の洋画を目指して描かれました。
 

 重要文化財 湖畔
重要文化財 湖畔
1897年(明治30) 東京国立博物館蔵

1897年夏、避暑に訪れた箱根芦ノ湖畔で、後に夫人となる女性、金子種子(照子)をモデルに描かれ、第2回白馬会展に「避暑」と題して出品されました。浮世絵などでも題材とされる水辺で納涼する女性というモティーフを描き、青を基調とする淡い色調やあっさりとしたマチエールにも日本の油彩画への試みが認められます。1900年パリ万博出品作。
 

 

 
重要文化財 智・感・情
重要文化財 智・感・情
1899年(明治32) 東京国立博物館蔵

1900年パリ万博での銀賞受賞作。当時まだ確立していなかった解剖学に基づく日本人の理想的人体像を、日本人モデルを用い、西洋の理想的人体像に基づいて作り上げた作品で、以後、日本絵画における人体表現の基本となりました。題名とポーズの意味については、当時から今日まで様々な議論があります。
 
 
重要文化財 舞妓
重要文化財 舞妓
1893年(明治26) 東京国立博物館蔵

帰国直後、京都を旅したときに描いたものです。フランス帰りの黒田の目には、日本の風俗がまるで異世界のように映ったのでしょう。鴨川の水面がキラキラと輝き、舞妓の着物が逆光で彩り豊かに映える光に満ちた画面は、明治時代の人々に衝撃を与えました。
 

 

裸体婦人像
裸体婦人像
1901年(明治34)  静嘉堂文庫美術館蔵
静嘉堂文庫美術館イメージアーカイブ/DNPartcom

1901年の第6回白馬会展で、この裸体画は「風俗を乱すもの」として下半身を布で覆って展示されました。
 

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 第3章 日本洋画のアカデミズム形成─文展・帝展の時代 1907~24

日本にアカデミズムを打ち立てるべく奮闘し、美術教育や美術行政で社会的役割を担った黒田は、多忙を極めました。そのなかで黒田は新しい表現に共感していきます。文展や帝展といった官製展覧会に出品する公開を前提とした作品では、フランス画壇を手本にしてアカデミズム形成を意図して制作しました。
同時に黒田は、ポスト印象主義や表現主義のような新しい美術表現の潮流を意識した公開を前提としない小品も描いて、揺れ動く画家の内面が表れています。
 

野辺
野辺
1907年(明治40) ポーラ美術館(ポーラ・コレクション)蔵

フランスのサロンに倣って開設された文展を意識してか、1907年頃、黒田はサロンの画家であった師コランの作品に酷似した作品を描いています。本作もコランの1900年パリ万博出品作「眠り」との共通点が指摘されています。
 

 

梅林
梅林
1924年(大正13) 東京国立博物館蔵

自邸で病気療養中に、病室から見える梅林を描いた作品。公的な展覧会には穏健な再現描写に基づく作品を出品していますが、公にしない作品ではポスト印象主義ほか、西洋の新しい作風が試みられています。 絶筆とされる本作は筆触が荒く表現主義的で、黒田の内面の葛藤がうかがえます。

 

 

 

黒田をとりまく近代洋画
黒田が日本に新風を巻き起こす前に、浅井忠は日本洋画の世界に夜明けをもたらし、山本芳翠や藤雅三は、黒田より先にパリで油彩画を学び、黒田を絵の道に導きました。そして黒田に学び、新しい表現手法と思想に接した青木繁や小林万吾たちは、それぞれが新たな絵画世界へと羽ばたいていきました。

重要文化財 春畝
重要文化財 春畝
浅井 忠 1888年(明治21)
東京国立博物館蔵
日本武尊
日本武尊
青木 繁 1906年(明治39)
東京国立博物館蔵
 

 

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開催概要

会  期 2016年3月23日(水) ~ 2016年5月15日(日)
会  場 東京国立博物館 平成館(上野公園)
開館時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
(ただし、金曜日は20:00まで、土・日・祝日、5月2日(月)は18:00まで開館)
休館日 月曜日
(ただし、3月28日(月)、4月4日(月)、5月2日(月)は開館)
観覧料金 一般1600円(1400円/1300円)、大学生1200円(1000円/900円)、高校生900円(700円/600円)
中学生以下無料
( )内は前売り/20名以上の団体料金
障がい者とその介護者一名は無料です。入館の際に障がい者手帳などをご提示ください。
前売券は、東京国立博物館正門チケット売場(窓口、開館日のみ)、展覧会公式サイトオンラインチケット、セブンチケット、ローソン(Lコード:32150)、ぴあ(Pコード:767-328)、イープラス、CNプレイガイド、JTB、エキュート上野チケットショップなど主要プレイガイドにて、2016年1月23日(土)~3月22日(火)まで、販売。前売券の販売は終了しました。
特別展「黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-」(2016年4月12日(火) ~ 2016年6月19日(日)、表慶館)は別途観覧料が必要です。
国立西洋美術館「カラヴァッジョ展」/東京国立近代美術館「安田靫彦展」相互割引
本展会期中、「カラヴァッジョ展」(2016年3月1日(火)~6月12日(日)、国立西洋美術館)または「安田靫彦展」(2016年3月23日(水)~5月15日(日)、東京国立近代美術館)観覧券半券(使用済み可)を東京国立博物館正門のチケット売場にてご提示いただくと、本展の観覧料が当日料金の100円割引となります。
また本展観覧券半券(使用済み可)を、東京国立近代美術館の観覧券売場でご提示いただくと「安田靫彦展」の観覧料が当日料金より一般100円割引、大学・高校生50円割引に、国立西洋美術館のチケット売場でご提示いただくと「カラヴァッジョ展」の観覧料が当日料金の100円割引になります。いずれも半券1 枚につき各展覧会1人1 回限り有効です(他の割引券との併用はできません)。
「東京・ミュージアムぐるっとパス」で、当日券一般1600円を1500円(100円割引)でお求めいただけます。正門チケット売場(窓口)にてお申し出ください。
東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を1000円(200円割引)でお求めいただけます。正門チケット売場(窓口)にて、キャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証をご提示下さい。
交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 東京国立博物館、東京文化財研究所、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション
協 賛 大日本印刷
協 力 あいおいニッセイ同和損保、エールフランス航空/KLMオランダ航空
カタログ・音声ガイド

展覧会カタログ(2500円)は、平成館2階会場内、および本館1階ミュージアムショップにて販売しています。音声ガイド(日本語のみ)は520円でご利用いただけます。

お問合せ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
展覧会公式サイト http://www.seiki150.jp/

 

ジュニアガイド

特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」の鑑賞の手引きとして、ジュニアガイドを制作しました。PDFをダウンロードし、プリントアウトしてご活用ください。
ジュニアガイドのページへ

おトクなお花見チケット発売 販売終了しました

開幕から2週間(3月23日(水)~4月5日(火))の期間は1枚でお二人が入場いただける、お得な「お花見チケット」を、黒田清輝生誕150年にちなんで1,500円(数量限定)で販売いたします。
料金:1,500円(一般のみ)
発売期間:第1弾発売日:1月23日(土)、第2弾発売日:2月23日(火) ※3月22日(火)まで販売。限定数に達したら終了。
販売枚数:第1弾、第2弾とも各1,500枚限定(計3,000枚)
利用期間:3月23日(水)~4月5日(火)の期間限定で 2名まで入場可、4月6日(水)以降は1名のみ入場可
販売場所:展覧会公式サイトオンラインチケット、セブンチケット、ローソン(Lコード:32150)、ぴあ(Pコード:767-328)、イープラスにて販売。(注)東京国立博物館での販売はありません

関連事業

平成館 大講堂  2016年3月26日(土)   13:30~15:00 *開場は13:00を予定   受付終了
平成館 大講堂  2016年4月16日(土)   13:30~15:00 *開場は13:00を予定   受付終了