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写経

  • 『重文 法華経法師功徳品第十九 平安時代・12世紀』の画像

    重文 法華経法師功徳品第十九 平安時代・12世紀

    本館 特別1室
    2005年6月14日(火) ~ 2005年7月24日(日)

     釈迦の教えは、写経という書き継ぐ行為の連続によって、現在に伝えられました。時代を異にする人々が、一様に気持ちを凝らして向かった写経は、人々の祈りや願い、美意識などが筆を通して丁寧に織り込まれたものと見ることもできます。謹厳な書風がみどころの長屋王願経(ながやおうがんきょう)や大振りの字で迫力のある大聖武(おおじょうむ)、筆致に和様の優美さを極め料紙に美を尽くした唐紙法華文句断簡(からかみほっけもんくだんかん)や法華経法師功徳品(ほけきょうほうしくどくほん)など、写す行為は同じでも、その風情や佇まい(たたずまい)は、一様ではありません。ぜひ展示室に足をお運びいただき、書き写す行為に底流する信仰心が発露し、美意識とともに昇華した様子を、筆跡や奥書、料紙や装訂などとともに、ご覧ください。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
国宝 法華経巻第六(色紙) 平安時代・12世紀 和歌山・金剛峯寺蔵
国宝 法華経巻第四(浅草寺経) 平安時代・11世紀 東京・浅草寺蔵
重文 法華経法師功徳品第十九 平安時代・12世紀