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過去のイベント

博物館でアジアの旅 
アジア大発見!

東京国立博物館「博物館でアジアの旅」は、今年で9回目を迎える秋の恒例企画です。東洋の美術・工芸・考古遺物が集う「東洋館」を舞台に、毎年独自のテーマを掲げ、それにちなんださまざまな作品を館内随所に展示します。

今年のテーマは「発見」です。19世紀末から20世紀初頭の、ヨーロッパや日本の学術探検隊による発見とその物語、作品にまつわる知られざる発見のエピソード、改めて資料を見つめることで明らかになった新知見など、東洋館に集まったコレクションの伝来をたどりながら、さまざまな「発見」をご紹介します。

博物館でアジアの旅 アジア大発見! 作品リスト ([+]をクリックタップ

東洋館の各展示室では、「発見」にまつわる作品のそばに「博物館でアジアの旅 アジア大発見!」の札を添えています。ご観覧の目印としてお役立てください。

番号 列品番号 名称 地域、作者、出土、時代・世紀 品質形状 所蔵、寄贈、伝来 展示室 展示期間
1 TJ-5666 漆盒 中国
前漢時代・前2~前1世紀
布製漆塗   9室 2022年7月5日~
2022年10月2日
2 TH-372 犀皮盆 中国
南宋時代・12~13世紀
木製漆塗   9室 2022年7月5日~
2022年10月2日
3 TH-387 松竹梅填漆合子 中国 「大明宣徳年製」銘
明時代・宣徳年間(1426~35)
木製漆塗   9室 2022年7月5日~
2022年10月2日
4 TH-298-2 ◎花鳥螺鈿硯箱 中国
明時代・16世紀
木製漆塗   9室 2022年7月5日~
2022年10月2日
5 TH-298-3 ◎花鳥螺鈿文台 中国
明時代・16世紀
木製漆塗   9室 2022年7月5日~
2022年10月2日
6 TJ-479 緑釉龍文軒丸瓦 中国
明時代・14~17世紀
陶製 高橋由一氏寄贈 4室 2022年5月17日~
2022年11月13日
7 TJ-2901 獣面装飾付鉄剣 推定朝鮮
1世紀
鉄製、青銅製   10室 2022年5月24日~
2022年11月20日
8 TB-1457 行書王史二氏墓誌銘稿巻 中国、黄庭堅筆
北宋時代・11世紀
紙本墨書   8室 2022年9月21日~
2022年10月16日
9 令2-72 草書七言句軸 中国、淮海元肇筆
南宋時代・13世紀
紙本墨書 東京・公益財団法人常盤山文庫 8室 2022年9月21日~
2022年10月16日
10 TA-342 ◎竹虫図軸 中国、伝趙昌筆
南宋時代・13世紀
絹本着色   8室 2022年9月21日~
2022年10月16日
11 TA-363 ◎五龍図巻 中国、伝陳容筆
南宋時代・13世紀
紙本墨画淡彩   8室 2022年9月21日~
2022年10月16日
12 TA-616 如来坐像 中国、クムトラ石窟第45窟
唐時代・8世紀
土壁彩色 ドイツ・トルファン探検隊将来品 3室 2022年9月6日~
2022年10月23日
13 TA-160 二菩薩立像 中国、敦煌莫高窟蔵経洞
五代十国~北宋時代・10世紀
麻布着色 ギメ東洋美術館交換品、
ペリオ探検隊将来品
3室 2022年9月6日~
2022年10月23日
14 TC-456 如来像頭部 中国、ホータン
3~4世紀
銅造鍍金 大谷探検隊将来品 3室 2022年9月6日~
2022年10月23日
15 TC-554 衆人奏楽図 中国、ベゼクリク石窟第33窟
高昌ウイグル期・10~11世紀
土壁彩色 大谷探検隊将来品 3室 2022年9月6日~
2022年10月23日
16 TI-505-54 赤茶地幾何花文錦 中国、トルファン アスターナ・カラホージャ古墓群出土
麴氏高昌国時代・6~7世紀前半 
絹、複様平組織緯錦 大谷探検隊将来品 5室 2022年9月21日~
2022年12月4日
17 TI-505-10 淡縹地唐草文描絵綾 中国、敦煌莫高窟
吐蕃~曹氏帰義軍期敦煌・8~9世紀
絹、平地浮文綾、描絵 大谷探検隊将来品 5室 2022年9月21日~
2022年12月4日
18 TI-505-19 幡 淡茶地花文夾纈平絹・淡茶地平絹縫い合わせ 中国、敦煌莫高窟
吐蕃~曹氏帰義軍期敦煌・8~10世紀
平絹、夾纈(絹) 大谷探検隊将来品 5室 2022年9月21日~
2022年12月4日
19 TI-506-61 淡縹平絹草花文銀泥絵・淡紅色銀糸入綴織 中国、敦煌莫高窟
吐蕃~曹氏帰義軍期敦煌・8~10世紀
平絹、描絵、銀泥、綴織(絹)、
平銀糸
大谷探検隊将来品 5室 2022年9月21日~
2022年12月4日
20 TI-505-50 垂飾 平絹綾夾纈羅裂縫い合わせ 中国、敦煌莫高窟
曹氏帰義軍期敦煌・9~10世紀
平絹、夾纈(絹)、捺染(絹)、
羅(絹)、緯三枚綾(絹)、
経三枚綾地緯六枚綾文綾(絹)、
経四枚綾地緯四枚綾文綾(絹)
大谷探検隊将来品 5室 2022年9月21日~
2022年12月4日
20 TG-1234 ◎青磁輪花鉢 中国、官窯
南宋時代・12~13世紀
青磁 横河民輔氏寄贈 5室 2022年6月14日~
2022年10月2日
21 TG-3050 越窯址採集陶片 中国、越窯
五代~北宋時代・10~11世紀
青磁 百瀬治氏・百瀬富美子氏寄贈 5室 2022年6月14日~
2022年10月2日
23 TG-821 玳玻天目 中国、吉州窯
南宋時代・12~13世紀
陶製 横河民輔氏寄贈 5室 2022年6月14日~
2022年10月2日
24 TG-836 油滴天目 中国
金時代・12~13世紀
陶製 横河民輔氏寄贈 5室 2022年6月14日~
2022年10月2日
25 TG-2206 三島茶碗 朝鮮
朝鮮時代・16世紀
陶製 松永安左エ門氏寄贈、
益田鈍翁氏旧蔵
10室 2022年5月24日~
2022年11月20日
26 TG-2706 刷毛目三足茶碗 銘 井筒 朝鮮
朝鮮時代・16~17世紀
陶製 広田松繁氏寄贈 10室 2022年5月24日~
2022年11月20日
27 TG-2703 白磁餅型蓋置 朝鮮
朝鮮時代・19世紀
陶製 広田松繁氏寄贈 10室 2022年5月24日~
2022年11月20日
28 TG-2238 紅安南唐草文茶碗 ベトナム
16世紀
陶製 岡野繁蔵氏旧蔵 12室 2022年8月2日~
2023年4月2日
29 TG-1931 青磁皿 タイ、シーサッチャナーライ窯
15~16世紀
青磁 吉田作弥氏寄贈 12室 2022年8月2日~
2023年4月2日
30 TG-648 三彩鎮墓獣 中国
唐時代・7~8世紀
陶製 横河民輔氏寄贈 5室 2022年9月6日~
2022年11月27日
31 TG-649 三彩鎮墓獣 中国
唐時代・7~8世紀
陶製 横河民輔氏寄贈 5室 2022年9月6日~
2022年11月27日
32 TG-654 三彩官人 中国
唐時代・7~8世紀
陶製 横河民輔氏寄贈 5室 2022年9月6日~
2022年11月27日
33 TG-1205 色絵人物文鉢 イラン、カーシャーン
ホラズム・シャー朝・1180年代~1220年代
陶製   5室 2022年10月4日~
2023年1月22日
34 TG-599 青緑釉黒彩小皿 シリア、ラッカ
アイユーブ朝・13世紀
陶製   5室 2022年10月4日~
2023年1月22日
35 TG-1219 多彩鳥形手付瓶 イラン
イル・ハーン朝・13世紀中頃~14世紀中頃
陶製 横河民輔氏寄贈 5室 2022年10月4日~
2023年1月22日
36 TJ-1835 パシェリエンプタハのミイラ エジプト、テーベ出土
第3中間期(第22王朝)・前945~前730年頃
カルトナージュ棺入り エジプト考古庁寄贈 3室 2022年8月1日~
2022年10月16日

主な展示作品

すべて東京国立博物館蔵。展示期間の記載が無い作品は、通期でご覧いただけます。

 

 

二菩薩立像にぼさつりゅうぞう

中国、敦煌莫高窟蔵経洞 五代十国~北宋時代・10世紀 ペリオ探検隊将来品 ギメ東洋美術館交換品

東洋館3室 西域の美術

敦煌莫高窟(とんこうばっこうくつ)は中国西北部の甘粛省(かんしゅくしょう)に位置する中国最大の石窟寺院です。1900年に蔵経洞(ぞうきょうどう)が発見され、1908年にフランス人の探検家ペリオがこの地に赴き、この絵を収集しました。
2枚の麻布を継いで菩薩像2尊を描き、その下に男女の供養者坐像各3体、銘文を書くための欄、そして短冊形があります。また上辺には羂(わな)と呼ばれるパーツが残っており、のれんのように棒を通してこの絵を掛けたことがわかります。

 

(部分)

重要文化財 五龍図巻ごりゅうずかん

中国、伝陳容筆 南宋時代・13世紀

東洋館8室 中国の絵画・書跡・文人の書斎

激しく波立つ水面、雲や岩の間にからみあって見え隠れする5匹の龍、水量を増して流れ落ちる滝を描きます。歴史に名高い龍の図の名手、陳容(ちんよう)筆と伝えられました。
近年の調査研究により、本作品の兄弟ともいえる作品数点が、アメリカのいくつかの美術館に所蔵されていることが明らかになりました。

 

緑釉龍文軒丸瓦りょくゆうりゅうもんのきまるがわら

中国 明時代・14~17世紀 高橋由一氏寄贈

東洋館4室 中国文明のはじまり

日本における洋画の先駆者として知られる高橋由一は、慶應2年(1865)の冬から翌年の夏にかけて、遣清貿易使節団の一員として清朝の地を歴訪しました。本作品はその際に南京で得たものです。裏面には自らの目でアジアを発見した興奮が綴られています。

 

如来像頭部にょらいぞうとうぶ

中国、ホータン 3~4世紀 大谷探検隊将来品

東洋館3室 西域の美術

第一次大谷探検隊が、かつて仏教王国として栄えたホータンで発見したものです。溶けた青銅を型に流し込み、金めっきを施した金銅仏で、西域における最古の作例とされる貴重な作品です。

 

(部分)

獣面装飾付鉄剣じゅうめんそうしょくつきてっけん

推定朝鮮 1世紀

東洋館10室 朝鮮の王たちの興亡

獣面の両脇に龍を従えた意匠は発見例が少なく、その起源をめぐって今なお研究者を悩ませ続けています。

 

垂飾すいしょく 平絹綾夾纈羅裂縫へいけんあやきょうけちらきれぬわせ

中国、敦煌莫高窟 曹氏帰義軍期敦煌・9~10世紀 大谷探検隊将来品

東洋館5室 中国の染織

1912年に大谷探検隊により発見された祭壇の掛布です。吊るための輪が上部に縫い付けられ、幅は270センチメートルを超えます。色は褪せてしまっていますが、1000 年を超えてなお、当初の壮麗さを感じ取ることができます。異なる紋織(もんおり)や染めが施された22種類もの染織品を使用しており、敦煌の仏教荘厳(しょうごん)を伝える貴重な作例です。

 

ばん  淡茶地花文夾纈平絹うすちゃじかもんけちへいけん淡茶地平絹縫うすちゃじへいけんぬわせ

中国、敦煌莫高窟 吐蕃~曹氏帰義軍期敦煌・8~10世紀 大谷探検隊将来品

東洋館5室 中国の染織

敦煌莫高窟で発見された、幡と呼ばれる仏教荘厳に用いられた旗の断片です。かつては、上部に三角形の幡頭(ばんとう)、下部に細長い裂(きれ)を数枚重ねた幡足(ばんそく)をともなっていたようです。 夾纈(けち)とは、文様を彫った1組の板で裂を挟み、染料を注ぐ染色技法で、少しぼやけた輪郭がその特徴です。

 

松竹梅填漆合子しょうちくばいてんしつごうす

「大明宣徳年製」銘 中国 明時代・宣徳年間(1426~35)

東洋館9室 中国の漆工(2022年10月2日(日)まで展示)

器体に厚く漆を塗って文様を彫り、そこへ色漆を塗り込める填漆(てんしつ)という技法によって、蓋面には松竹梅が表されています。明時代の漆芸を再認識させる貴重な作品です。

 

越窯址採集陶片えつようしさいしゅうとうへん

中国・越窯 五代~北宋時代・10~11世紀 百瀬治氏・富美子氏寄贈

東洋館5室 中国の陶磁(2022年10月2日(日)まで展示)

呉越国(ごえつこく)が北宋(ほくそう)王朝に納めるためにつくらせた越窯青磁の破片。その窯址は日本人によって発見されました。毛彫りの美しい装飾が見どころです。

 

(部分)

行書王史二氏墓誌銘稿巻ぎょうしょおうしにしぼしめいこうかん

中国、黄庭堅筆 北宋時代・11世紀

東洋館8室 中国の絵画・書跡・文人の書斎

北宋の能書、黄庭堅の平生の字姿を伝える墓誌銘の草稿です。所狭しと捺(お)された印は、珍重されてきた証。中国書法の名品を鑑賞した近代の日本人も、巻末に眼福の喜びを認(したた)めています。

 

重要美術品 紅安南唐草文茶碗べにあんなんからくさもんちゃわん

ベトナム 16世紀 岡野繁蔵氏旧蔵

東洋館12室 東南アジアの陶磁

ベトナムで焼かれた「安南焼(あんなんやき)」のなかでも、赤を基調に緑や金の上絵具で細やかな文様を施したものは日本で「紅安南(べにあんなん)」と呼ばれ、茶陶としての魅力が新たに見出されました。

 

ガイドブック

博物館でアジアの旅 アジア大発見!

出品作品36件の画像掲載。「発見」にまつわる作品とその知られざるエピソードについて、さまざまな角度からくわしく解説したガイドブックです。

編集・発行:東京国立博物館
定価:550円(税込)
全16ページ(オールカラー)

 

調査ノート

博物館でアジアの旅2022 
調査ノート

今年も、アジアの旅のおともに「調査ノート」をご用意しました。
19世紀末から20世紀初頭に、アジアの各地から日本にもたらされた作品たちは発見のエピソードにあふれています。そんな作品たちと日々向き合う研究員のノートには、、、気づきの書き込みがたくさん!
この調査ノート通して、発見の楽しみを追体験してみてはいかがでしょうか。
そして、実際に作品を見て気づいたことを書き残してみましょう。
展示されている作品にもまだまだ発見が隠れているはずです。
また、調査ノートに登場する3作品についてオリジナルスタンプがあります。
ぜひ、展示室をまわってすべてのスタンプを押してみよう!

調査ノートは、期間中[9月21日(水)~10月16日(日)]東洋館インフォメーションでお配りしています(なくなり次第終了)。

また調査ノートは、以下からPDFをダウンロードしてもご覧いただけます。

博物館でアジアの旅2022 調査ノートをダウンロードPDF,13.9MB)

ブラウザ上では、PDFファイルが正常に表示されない場合があります。その場合、PDFファイルへのリンク上で右クリックをして「名前を付けてリンク先を保存」を選択し、お使いのコンピュータに保存した後に、保存したファイルをダブルクリックし、実行してください。

 

 

1089ブログ

特集「中国書画精華―宋代書画とその広がり―」その1「アジア大発見!」

特集「再発見!大谷探検隊とたどる古代裂の旅」その1「トルファン出土裂」

 

 

日程
2022年9月21日(水) ~ 2022年10月16日(日)  
時間
9時30分~17時00分
会場
東洋館


関連展示

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    2022年10月4日(火) ~ 2023年1月22日(日)

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  22. 東洋館-12室
    2022年8月2日(火) ~ 2023年4月2日(日)


関連事業

  1. 樹木ツアー(10月)
  2. 屋外-前庭・北側庭園
    2022年10月1日(土) 12時00分~12時30分