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シリーズ「歴史を伝える」 特集陳列「江戸時代の情報・通信」

  • 『重要文化財 諸街折絵図(部分) 江戸時代・文化3年(1806)』の画像

    重要文化財 諸街折絵図(部分) 江戸時代・文化3年(1806)

    本館 16室
    2010年8月3日(火) ~ 2010年9月5日(日)

     江戸時代に社会が安定し、交通が活発となったことで、文書や書籍、画像などによる情報の流通も盛んになります。さらに大量の情報を整理し、わかりやすく組織化した目録や索引、評価を加えた番付などの新しい形式の情報媒体が発生しました。

       江戸のような大都市が発達すると、八百八町と言われた江戸の多くの町の所在地を知るための「江戸町々いろは分独案内」や商店ガイドにあたる「買物独案 内」が刊行されて、社会的な情報の整理が図られました。また、「広益諸家人名録」のように学者や文人の専門分野や居所までもが情報化されるほど、人を媒介 とした知識のネットワークは広がりました。全国の温泉尽くしである「諸国温泉鑑」や古い金石文(きんせきぶん)を番付仕立てにした「古物金石相撲」は、生 活や学術に関する知識が組織化され、広く社会に普及し、受け入れられていたことを物語っています。

       この展示では、情報を伝えるさまざまな資料を示すとともに、街道の管理や飛脚、旅宿のような情報流通を支えた社会的基盤についても紹介します。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要文化財 諸街折絵図 江戸時代・文化3年(1806)
古物金石相撲 西田直養作 江戸時代・天保8年(1837)刊
関連事業
列品解説「江戸時代の情報流通」
本館16室 2010年8月31日(火) 14:00~ 当日参加
講師:書跡・歴史室長 田良島哲