本館 16室
2008年10月28日(火) ~ 2008年12月7日(日)
日本や東洋の美術を展示している東京国立博物館に西欧の古い書物が所蔵されている、というと意外に思われるかもしれません。
明治5年(1872)に明治政府が博物館を創設した際、その主な役目のひとつは西欧文明の知的な資源を保管し、近代社会の建設に資することでした。そのために博物館はさまざまなルートを通じて、欧米の書籍の入手に努めました。その結果、江戸幕府が長崎経由で入手したオランダ語書籍、シーボルトが2度目の 来日時に持参した博物学書、明治政府が購入した欧米各国の書籍など、さまざまな機会に日本にもたらされた洋書が当館に伝えられました。これらの洋書は研究の参考資料という位置付けだったため、文化財としての評価がなされることが少なかったのですが、近年、専門の研究者の協力を得て、順次調査を進めています。
今回の展示はその中間報告とも言うべきもので、オランダ語の書籍を中心にご紹介します。欧米から見た日本情報のおもしろさや博物図譜の美しい手彩色図版 などもお楽しみいただけます。先人たちの書籍収集の努力に思いをはせていただければ幸いです。
明治5年(1872)に明治政府が博物館を創設した際、その主な役目のひとつは西欧文明の知的な資源を保管し、近代社会の建設に資することでした。そのために博物館はさまざまなルートを通じて、欧米の書籍の入手に努めました。その結果、江戸幕府が長崎経由で入手したオランダ語書籍、シーボルトが2度目の 来日時に持参した博物学書、明治政府が購入した欧米各国の書籍など、さまざまな機会に日本にもたらされた洋書が当館に伝えられました。これらの洋書は研究の参考資料という位置付けだったため、文化財としての評価がなされることが少なかったのですが、近年、専門の研究者の協力を得て、順次調査を進めています。
今回の展示はその中間報告とも言うべきもので、オランダ語の書籍を中心にご紹介します。欧米から見た日本情報のおもしろさや博物図譜の美しい手彩色図版 などもお楽しみいただけます。先人たちの書籍収集の努力に思いをはせていただければ幸いです。