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国宝 遺告

国宝 遺告

本館 2室  2016年6月14日(火) ~ 2016年7月24日(日)

  
国宝 遺告(部分) 良源筆 平安時代・天禄3年(972) 京都・廬山寺蔵

良源(りょうげん/912~985)は近江国浅井郡に生まれ、出家して比叡山延暦寺で円仁(えんにん)の教学の流れを受け継ぎます。火災で焼失した諸堂の再建に取り組み、寺内の統制を図って多くの弟子を育てるなど、延暦寺の興隆に努めました。19年にわたって天台宗を統括する天台座主(てんだいざす)をつとめ、「造るところの堂塔、一山の上すでに大半に及ぶ」と賞賛されて、延暦寺中興の祖と仰がれました。没後、慈恵(じえ)の号を贈られましたが、その命日(正月三日)にちなんで「元三大師(がんさんだいし)」とも通称されます。「元三大師会」や「角大師(つのだいし)」の厄除け護符などを通じて、今日に至るまで広く崇敬を受けています。
この遺告は、良源が病を得た天禄3(972)年5月3日に、所管する房舎、荘園、聖教、法具などの処分と自身の葬儀の方法などを自筆で認めた、いわゆる遺言状です。全文は19紙からなり、端裏および紙継目の裏に、同一の花押(かおう/署名)が据えられています。
室町時代後期の日記である「実隆公記(さねたかこうき)」や「後奈良天皇日記」には、この遺告を京都の盧山寺(ろざんじ)が所蔵しており、良源の筆跡として尊ばれていたとの記事が見えます。良源の筆跡の貴重な遺例であるとともに、同じく盧山寺が所蔵する「廿六箇條起請(にじゅうろくかじょうきしょう)」と並んで、当時の延暦寺の経営の実態を示す史料として歴史的な価値が高いものです。

展示作品リスト 1件
指定 名称 員数 作者・出土・伝来 時代・年代世紀 所蔵者・寄贈者・列品番号 備考
_MD_RECOMMEND 国宝 遺告 1巻 良源筆 平安時代・天禄3年(972) 京都・廬山寺蔵