平成館 考古展示室
2015年12月1日(火) ~ 2016年3月6日(日)
国立博物館では考古資料相互活用事業として、毎年、各地の博物館にその地域から出土した所蔵品を貸し出し、また、各館から近年の出土品をお借りして、それぞれに展示公開しております。
平成27年度、当館では、高知県立歴史民俗資料館と愛媛県歴史文化博物館のご協力により、縄文時代晩期から古墳時代初頭の高知・愛媛両県の考古資料を紹介します。
高度成長以降、開発に伴う発掘調査が増加する中で、以前はあまり顧みられなかった低湿地を発掘する機会が増えました。その結果、腐りやすくて残りにくい木や骨などの出土品も見出され、低湿地での人々の生業や信仰、交易などの営みも明らかになりました。高知県の居徳遺跡、愛媛県の宮前川遺跡の発見は、そのような発掘調査の成果です。
これらの出土品からは、縄文時代の終わりごろから古墳時代の始まりまで、高知・愛媛の両県が、地域の特徴をもちつつも、日本列島の様々な地域と盛んな交流をしていたことが見て取れることでしょう。