本館 特別1室
2024年1月2日(火) ~ 2024年1月28日(日)
令和6(2024)は辰年です。「辰」は十二支の五番目にあたります。古代中国の天文学に端を発した十二支は、東アジアの人々の生活に深く浸透し、方角、時刻や月日、そして十二年ごとに一巡する年回りを示すようになりました。十二支にあてられた動物を十二支獣と呼び、辰には龍があてられます。龍は十二支獣の中で唯一想像上の動物です。
本特集では、この龍をモチーフとした作品を一挙にご紹介することで、辰年の始まりを寿ぎます。龍は時には堂々とした姿を、時にはユーモラスな姿を見せますが、最初にご紹介するのは、中国皇帝や天皇の書など新年を寿ぐのにふさわしい勢いのある書画作品です。続いて、中国で生まれた龍のイメージが日本をはじめアジア世界に広まる様子を各地の作品を通してご案内いたします。さらに、想像の産物である龍に命を吹き込むかのように技巧を凝らした作品の数々や、たくましくもユーモラスな姿にかたちづくられる龍の造形をお楽しみいただきます。
みなさまの新しい一年が、龍が如く飛翔する一年でありますように。そして、本年も東京国立博物館をどうぞよろしくお願いいたします。