特集
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KAKIEMON
―伊万里焼柿右衛門の世界―- 本館14室
- 11月11日(火)~2026年2月8日(日)
17世紀後半、日本から輸出された磁器がヨーロッパを魅了しました。乳白色の素地に赤を主とする鮮やかな色づかいが美しい、いわゆる柿右衛門様式としてしられています。
本特集では、伊万里焼柿右衛門様式の作品を中心に、初期の輸出磁器から、 18世紀に中国でつくられた柿右衛門様式の写しまでを、広く「KAKIEMON」ととらえてご紹介します。日本陶磁史のなかでも、世界とのつながりの深い伊万里焼柿右衛門の世界をお楽しみください。
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制作期がわかる、貴重な里帰り品
色絵雲文水注(いろえうんもんすいちゅう)伊万里 江戸時代・17世紀
1671年銘の銀の蓋が付けられヨーロッパから里帰りした、初期の輸出磁器です -
薄くて軽やか、手に取りたくなる器
色絵透彫花鳥文皿(いろえすかしぼりかちょうもんさら)伊万里(柿右衛門様式) 江戸時代・17世紀
薄づくりで精巧な透の皿。イギリスにも類作が伝わっています
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明末清初の書画
―乱世にみる夢―- 東洋館8室
- 2026年1月1日(木・祝)~3月22日(日)
漢民族から満洲族の王朝に交替した中国・明末清初(17世紀前後)。激動の時代を生きた文人たちは、各々の立場で葛󠄀藤を抱え、ときに胸中の想いを筆墨(ひつぼく)に託して、強烈な個性を発揮した書画に昇華させました。
本特集は台東区立書道博物館との連携企画第23弾として、明末清初の書画を紹介します。素材・形式、作風、作者の立場に注目しながら、乱世に生きた文人があたかも「夢―願望・空想・迷い・儚(はかな)さ」をみるかのように、書画に表そうとした多様なイメージをご覧いただきます。
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デフォルメを利かせた
ゆったりとした筆づかい
草書七言絶句軸(そうしょしちごんぜっくじく)八大山人筆 中国・清時代・17~18世紀
展示期間 : 2026年1月1日(木・祝)~2月8日(日)
八大山人(はちだいさんじん)は明の王族で抗清(こうしん)の意を貫いた遺民。晩年は書画に耽(ふけ)り、澄んだ墨色に簡素な筆致の飄々とした作風を築きました。2026年に生誕400年を迎えます
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一途な心がにじむ
筆の表情
書画冊(しょがさつ)倪元璐筆 中国・明時代・崇禎12年(1638)
展示期間 : 2026年1月1日(木・祝)~2月8日(日)
書画家として著名な倪元璐(げいげんろ)は、明の首都北京が陥落した際、皇帝の後を追って殉死した、忠義の士でもあります