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本館
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日本の水墨画の最高峰

●松林図屛風
(しょうりんずびょうぶ)長谷川等伯筆
安土桃山時代・16世紀
- 2室 国宝室
- 2026年1月1日(木・祝)~1月12日(月・祝)
墨の濃淡だけで風や光を描き出した水墨画の傑作です。等伯は墨のグラデーションによって、日本の風土の豊かな形象をみごとに表しているのです。激しい筆勢と繊細な線により、霧に包まれた松林や清らかな空気まで感じられ、霧の晴れ間からは柔らかな光が差し込んで、遠く雪山がのぞき、冷たく湿った空気が漂います。新春の清々しさにふさわしい一品ともいえるでしょう。
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精巧な細工をこらした豪華なお人形

牙首雛
(げくびびな)江戸時代・嘉永3年(1850)頃
三谷てい氏寄贈
- 14室 特集おひなさまと日本の人形
- 2026年2月10日(火)~3月22日(日)
象牙細工で頭部や手足をつくった雛人形です。木製の胴体に錦(にしき)や縮緬(ちりめん)といった織物を貼り付ける、木目込(きめこ)みとよばれる技法で制作されています。女雛(めびな)の天冠(てんかん)には珊瑚(さんご)の玉を連ねた飾りもついています。江戸を代表する豪商のひとつである、三谷家(みたにけ)伝来のおひなさまで、京都御所の正殿(せいでん)である、紫宸殿(ししんでん)を模した豪華な御殿を伴っています。華やかな雛飾りともに、小さいながらも豊かに表された雛人形の表情にも、ぜひご注目ください。
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東洋館
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銀糸で鯉を織り出した掛軸

錦鯉図軸
(にしきこいずじく)中国 清時代・19世紀
- 5室 清朝の染織
- ~2026年2月1日(日)
周りの表装をふくめ、すべて1枚通しの裂(きれ)で織り表した掛軸です。さまざまな色糸を併用したうえで、紙に銀箔を貼り付け、細く裁断した銀糸を織り入れることで、荒波の中から空へとはねる1匹の鯉を大きく表しています。中国では、急流を泳ぎきった鯉は龍になるという伝説があり、鯉は立身出世を象徴する吉祥文として広く親しまれました。生命力にあふれる鯉の姿を、ぜひ展示室でご覧ください。
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実用性を離れた鑑賞品

龍鳳虎蝠七宝如意
(りゅうほうこふくしっぽうにょい)中国 清時代・18~19世紀
神谷伝兵衛氏寄贈
- 9室 清時代の工芸
- 2026年1月1日(木・祝)〜6月21日(日)
如意は、もとは背中を掻(か)くために使っていた道具で、爪を立てた掌(てのひら)形を棒の先に付けたものでした。中国では、手が届かないところまで「意の如く」(思いのままに)届くので如意(にょい)といい、仏教の僧侶が威儀(いぎ)を正す道具となりました。やがて如意という言葉が「願いがかなう」という吉祥的な意味に通じることから、実用性を離れて装飾的につくられ、室内に飾る鑑賞品となりました。この如意は七宝製で、龍、鳳凰、虎、蝙蝠(こうもり)の文様が表されています。
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平成館
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繊細な描写が美しい和鏡

松鶴鏡
(まつつるきょう)長野県坂城町 北日名経塚出土
平安時代・12世紀
- 考古展示室 経塚出土の鏡
- ~2026年2月1日(日)
平安時代、はるか後世まで仏教経典を残すために経塚(きょうづか)がつくられはじめました。このころの経塚は、経典を納めた経筒のほかに、刀子(とうす)や鏡、合子(ごうす)などさまざまな副納品が一緒に埋められました。鏡は日本の動物や植物、情緒豊かな風景が表されるようになった和鏡とよばれるものです。こちらは2羽の鶴がのびやかに天を舞い、松葉が散りばめられた吉祥(きっしょう)を思わせる和鏡です。簡素ながらも、ヘラで描いたような抑揚(よくよう)ある繊細(せんさい)な表現が特徴です。
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法隆寺宝物館
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玄奘三蔵が翻訳した経典

称讃浄土仏摂受経
(しょうさんじょうどぶつしょうじゅきょう)奈良時代・8世紀
- 第6室 書跡―日本の古経典―
- 2026年1月1日(木・祝)~2月23日(月・祝)
『称讃浄土仏摂受経』(唐・玄奘(げんじょう)訳、650年)は、阿弥陀仏(あみだぶつ)の極楽浄土を称讃し、その信仰と往生を勧める経典です。奈良時代の天平宝字4年(760)、光明皇后(こうみょうこうごう)の七七忌(しちしちき 四十九日)に際して、同経は東大寺の写経所で1800巻、また諸国の僧尼によっても書写されました。本巻もそのような制作背景が想定されます。黄蘗(きはだ)染めの料紙に書写された経文は、伸びやかで重厚感のある筆線に、重心を低く抑えた安定感のある文字構えをしています。中国の南北朝~隋(ずい)時代、6~7世紀初めごろの楷書に通ずる字姿です。
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黒田記念館
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親しい兄弟子のポートレート

友人グリフィン肖像
(ゆうじんグリフィンしょうぞう)黒田清輝筆 明治22年(1889)
- 黒田記念室
- 2026年1月1日(木・祝)~4月5日(日)
黒田とともにラファエル・コランに絵を学び、親しい兄弟子とよばれたアメリカ人画家のウォルター・パーソンズ・ショウ・グリフィンが描かれています。後年、北海道を旅していた黒田は、フォンテーヌブローに似た木々をみて、初めてバルビゾンに誘ってくれた彼のことを思い出しています。画中のグリフィンは、イーゼルを立てて写生するでもなく、ただ脚を組んで座っています。友のためにポーズをとってくれたのでしょう。
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特別展紹介
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前田育徳会創立百周年記念
特別展「百万石! 加賀前田家」- 平成館特別展示室
- 2026年4月14日(火)~6月7日(日)
江戸時代に最大の石高(こくだか)を維持し続けた加賀前田家は、初代・利家(としいえ)が金沢に本拠を構え、その礎を築きました。世代を重ねて大正時代、16代・利為(としなり)は同家伝来の文化財を保存・公開する財団(のちの前田育徳会)を設立します。それから、さらに100年。大名から侯爵(こうしゃく)へ、そして現代につながる加賀前田家400年の全貌を振り返ります。

◎金小札白糸素懸威胴丸具足
(きんこざねしろいとすがけおどしどうまるぐそく)安土桃山時代・16世紀
前田育徳会蔵

シロクマ
フランソワ・ポンポン作
フランス・1930年 前田育徳会蔵
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平成館特別展示室を閉室します2026年4月12日(日)まで現在、平成館大階段両側のエスカレーターを改修工事中です。
特別展へご来場の皆様にご利用いただいている平成館大階段横のエスカレーターは、設置後約28年が経過しました。今後も安心してご利用いただくため、2026年2月まで改修工事を実施します。それに伴い、平成館特別展示室を閉室します。