コラム5
学校教育の現場でも活用できる!
文化財のデジタルデータ
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学校教育のさまざまな場面で、文化財のデジタルデータが活用されているのをご存じでしょうか。GIGAスクール構想(注1)の推進により、新しい学びのかたちが生まれています。各地の博物館・美術館が運営しているデジタルアーカイブを活用した「調べ学習(注2)」なども盛んです。
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現在、数多くの博物館・美術館や図書館などが、所蔵資料の基本情報や撮影画像を、インターネットを通じて公開しています。これらはデジタルアーカイブとよばれ、以前よりも手軽に所蔵資料の姿をしることができるようになりました。当館の所蔵品についても、「ColBase(コルベース) : 国立文化財機構所蔵品統合検索システム」というウェブサイトで調べることができます。
小学校と中学校ではひとりに1台の情報端末が配備され、インターネットを活用した授業や学習が当たり前になってきました。デジタルアーカイブに収録されている所蔵資料のデータは、教科書や副読本には掲載されていないものも多く、自由に利用できるので、先生方に教材作成の素材として活用されています。そして、「調べ学習」では、児童・生徒たちが、情報端末を用いて、膨大なデータが収録されているデジタルアーカイブを巡り、問いへの探究や新たな発見に挑んでいます。
今後、学校教育の現場で文化財のデジタルデータが活用される場面は、これら以外にさらに増えてくるでしょう。当館も、学びに安心して使えるデジタルアーカイブの充実に取り組んでいきます。
- 注1 GIGAスクール構想:学校の情報機器整備やネットワーク改善を進めるための政府の取り組みのこと
- 注2 調べ学習:テーマについて資料や情報を収集・整理し、自らの考えをまとめる学習活動のこと
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文化財デジタルデータを活用した授業の様子
(大阪府泉大津市立楠小学校 1年生 生活科) -
文化財デジタルデータを用いた教材例
「金貨の写真から、品質保証のしかけを見つけよう」
(出典 S×UKILAM連携 : 多様な資料を活用した教材アーカイブ) -
ColBase :国立文化財機構所蔵品統合検索システム トップ画面