特集
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令和5年度新収品
- 平成館企画展示室
- 10月1日(火)~11月10日(日)
令和5年度に新たに当館の収蔵品に加わった文化財のなかから、主な作品を展示します。「文化財の収集」は、当館の最も重要な事業のひとつです。本特集を通じて、その成果と意義をご紹介します。
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満開の桜が祝うドラマティックな場面源氏物語図屛風(若菜上)(げんじものがたりずびょうぶ(わかなじょう))
伝土佐光則筆 江戸時代・17世紀
『源氏物語』第34帖「若菜上」の名場面。六条院の庭で柏木(かしわぎ)たちが蹴鞠(けまり)に興じるなか、飛び出した唐猫が御簾(みす)を開け、柏木と女三宮(おんなさんのみや)が目をあわせ恋に落ちる劇的な瞬間を描いています。やまと絵師土佐光則(とさみつのり)筆と伝わります。
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北魏俑(ほくぎよう)の貴重な作例加彩官人(かさいかんじん)
中国 北魏時代・6世紀
香取敬三氏・香取亜紀子氏寄贈
副葬用の官人俑です。小冠の上に籠冠(ろうかん)とよぶ高さのある冠を重ねています。細身で口元に笑みを浮かべる様子は北魏時代の典型的な人物表現といえますが、60センチメートルに迫る大型品は珍しく、貴重な作例です。
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モダンきもの
―名門「大彦」の東京ファッション―
- 本館特別1・特別2室
- 10月29日(火)~12月8日(日)
明治8年(1875)に東京・日本橋に創業した大彦(だいひこ)は、髙島屋や松坂屋などと並び称された呉服の名門です。昭和の初め、2代目を継いだ野口眞造(のぐちしんぞう、1892~1975)は、初代が収集した江戸時代の小袖(現在は当館所蔵)を模して、染めの技術や意匠を学びます。眞造の斬新な感性は、それまでにないモダンなきものを次々と生み出し、皇室をはじめ名家の女性たちを魅了しました。近年当館に寄贈された近現代の大彦きもの、その個性的な友禅染(ゆうぜんぞめ)の技術とデザインをご堪能ください。
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きものを芸術の域に高めるという信念訪問着「とまり舟」(ほうもんぎ「とまりぶね」)
野口眞造(大彦)作
昭和10~20年代・20世紀
渡辺眞理子氏寄贈
「きものは美術的な価値を持つ」という意識から、作品一つひとつにタイトルがつけられました
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構図と技法の面白さを追求して訪問着「緑の中のくれない」(ほうもんぎ「みどりのなかのくれない」)
野口眞造(大彦)作
昭和30年代・20世紀
渡辺眞理子氏寄贈
大彦きものの見どころは構図のみにあらず、技法をぜひ会場でお楽しみください
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中国書画精華 ―宋・元時代の名品―
- 東洋館8室
- 11月12日(火)~12月22日(日)
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行書虹県詩巻(ぎょうしょこうけんしかん)
米芾筆 中国
北宋時代・崇寧5年(1106)頃
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遊牧のくらしとテキスタイル ―バローチを中心に―
- 東洋館13室
- 11月12日(火)~2025年2月16日(日)
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サドルバッグ 焦茶地幾何文様(さどるばっぐ こげちゃじきかもんよう)
バローチ 20世紀前半