トピックス
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東京国立博物館ニュースがリニューアルしました
東京国立博物館ニュース(以下、ニュース)は本号よりデザインを一新し、総合文化展をはじめ、当館の自主企画事業に焦点をあてた内容を12ページでお届けします。また、過去の掲載でもっと詳しく読みたいとのご感想が多かったコラムはスペースを拡大しました。そして、当館のウェブサイトでご覧いただける従来のPDF版に加え、新たに専用ページも設け、スマートフォン、タブレットでより読みやすくなりました。
これまでご愛読いただいている皆様や、今号で初めてご覧いただく方にも、引き続き文化財の魅力や東京国立博物館の楽しさをお伝えしてまいります。リニューアルしたニュースを今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
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内藤礼
生まれておいで生きておいで
- 平成館企画展示室、本館特別5室、本館1階ラウンジ
- 6月25日(火)~9月23日(月・休)
美術家・内藤礼の作品を見たことがあっても、内藤が選ぶ考古遺物を見たことがある方はいないのではないでしょうか。本展は内藤の作品とともに、内藤が東博の膨大な収蔵品のなかから選んだ縄文時代の考古遺物も出品します。平成館考古展示室でおなじみの足形付土製品もありますが、当館の長い歴史のなかで今回初めて展示されるものもあります。選択した意図を考えることで、これまでとは違った視座で内藤作品とより深く向き合えるのではないかと考えています。その一方で、本展は考古学者とは違った考古遺物の見方にふれ、新たな魅力に気がつくきっかけにもなるでしょう。
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獣骨残片(じゅうこつざんぺん)
縄文時代(晩期)・前1000~前400年
千葉県野田市 山崎貝塚出土
猪骨・鹿骨製
中澤澄男氏寄贈
縄文人が生きるために食料だけでなく道具の材料にもした猪や鹿の骨
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◎足形付土製品(あしがたつきどせいひん)
縄文時代(後期)・前2000~前1000年
新潟県村上市 上山遺跡出土
死んだ子どもの形見としてつくられたとも考えられている土製品
本展はエルメス財団と共同で企画したもので、9月7日(土)から2025年1月13日(月・祝)まで銀座メゾンエルメス フォーラムで開催される同作家個展との連携企画です。
観覧料:一般1,500円(1,400円)、大学生1,000円(800円)
(注)( )内は前売料金
(注)前売券は6月24日(月)まで、オンラインチケット等で販売。
(注)東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を500円でお求めいただけます。 -
橋本コレクション受贈記念
明代宮廷絵画と浙派
- 東洋館8室
- 7月17日(水)~8月18日(日)
橋本末吉(はしもとすえよし、1902~91)氏の収集した中国絵画コレクションは、「浙派(せっぱ)」と総称される明の職業画家や明末清初の奇想派(きそうは)、来舶画家(らいはくがか、江戸時代に日本に滞在した清の画家)、近現代画家の優品を多く擁(よう)することで世界的に有名で、20世紀における中国絵画史研究の進展に大きな影響を及ぼしたと評価されています。
当館は橋本コレクションをお預かりして展示公開してきましたが、このたび、その一部をご寄贈いただきました。橋本末吉氏のお眼鏡にかなった名品の数々をお楽しみください。
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柏鷹図軸(はくようずじく)(部分)
辺文進筆
中国 明時代・15世紀
橋本末吉氏・橋本太乙氏寄贈
展示期間:7月17日(水)~8月4日(日)
大きな鷹が、鋭い目つきで辺りを見まわしています。明を代表する花鳥画家、辺文進(へんぶんしん)の傑作です
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竹石図軸(ちくせきずじく)
朱端筆
中国 明時代・16世紀
橋本末吉氏・橋本太乙氏寄贈
展示期間:8月6日(火)~8月18日(日)
朱端(しゅたん)は皇帝に特に寵愛された宮廷画家です。本作は風に揺れる竹を迫力いっぱいに描いた、その代表作です