こんにちは、ぼくトーハクくんです。
こんにちは、ユリノキちゃんです。
ねえねえトーハクくん、知ってる?2009年から休館していた東洋館が、いよいよ2013年1月2日(水)にリニューアルオープンするのよ!
今日は、開館前の東洋館体験ツアー「東洋館をめぐる旅」に参加して、中の様子を皆さんにリポートしましょう!
りょうかいだほ!

でもリニューアルって言ってるわりには、外から見た感じはあんまり変わってない気がするほ…
そうよ。今回は耐震補強工事のために休館していたの。元々のデザインを尊重するために、壁や柱の中など見えないところで補強をして、できる限り建物イメージを変えないようにしたんですって。
さあそれでは建物の中へ、レッツゴー!

やっほー!東洋館のエントランスに潜入だほー!冒険だふぉー!
トーハクくん、はしゃぐと危ないわよ!まだ工事中のところもあるから足元に気をつけてね。
わかったほ。ちぇ、おこられたほ。
まずは1室「中国の仏像」から見てみましょう。

1室の様子。
うほー!こりゃキレイだほ。
ここには中国・宝慶寺(ほうけいじ)の仏龕(ぶつがん)がずらりと並んでいます。これだけ並ぶと見ごたえがあるわね。

ぶつがんってなんだほ?
仏像や経文を安置するための容器のことよ。
これらの作品は、元々は宝慶寺っていう中国の石窟寺院の壁に埋め込んであったの。そのイメージに近づけるために、壁に固定して展示したですって。
なるほー。
次はオアシス2(教育普及スペース)を通過して、3室「西アジア・エジプトの美術」へ移動します。

セクメト女神像(新王国時代・第18王朝・前16世紀~前14世紀 エジプト、テーベ出土)といっしょに。
わー!お顔はライオン、からだは人間でお馴染みのセクメトさんだほー!会いたかったほー!
3室では、エジプト神話の女神、セクメトさんがお出迎えしてくれます。
ところでトーハクくん、この横長の展示ケースには何が展示されると思う?

ヒントは、エジプト出土品の中で最も人気の、あの方!
ぼくをもしのぐ人気の作品…?だれかなあ。はっ!もしかして…ミイラさん?
正解!このケースの中には、窒素を発生させる装置がついているから、環境が安定するんですって。
これならミイラさんも安心して眠れるわね。
えー、いいなあー。ぼくもこの展示ケースの中で眠りたいほー。うらやましいほ。
次は4室「中国文明のはじまり」を通過して、5室「中国の青銅器」へ移動します。

うわーすごい、作品が浮いてるみたいでかっこいいほ!
そうね、ガラスが透明で、展示台もすっきりしているから、作品がより見やすくなったわね。
みてみて!まるでガラスが無いみたいに見えるでしょ?

「中国の陶磁」では、作品を横側からも見られるようにケースが配置されています。
陶磁の魅力を余すところなく見られるなんて素敵!

しかも東洋館の展示ケースは、2枚のガラスの間に飛散防止フィルムが挟まれているから、万一ガラスが割れてしまったとしても飛び散る心配がありません。
さてさて、お次はオアシス6(教育普及スペース)と7室「中国の石刻画芸術」を通過して…
8室「中国の絵画」にやってきたほー!広いほー!
天井高は6mもあるの。長い掛軸もゆったり展示できるわね。

人気の国宝「紅白芙蓉図」(李迪筆 南宋時代・慶元3年(1197))発見だほ!
展示ケース内の照明は、すべてLEDなの。色温度を変えることも出来るのよ。
いろおんど?
ハロゲン電球のような黄味がかった温かい色や、蛍光灯のような青味の強い色など、光の色にも種類があるでしょ?このLEDは、作品によって光の色を変えることができるの。
ほぉ~、それは感心だほ。
それでは、9室「中国工芸」、10室「朝鮮半島」を通過して、地下1階の11室「クメールの彫刻」を見に行きましょう。

あっ、みてみて!あそこにも作品があるほ!重そうな作品だほ!
「あれは作品ではなくて、等身大のパネルなんです。」
わっ、東洋室長の浅見さん!
え~これパネルなの~?!だまされたわ…

「こうやってパネルをつくると、ケースの高さや、周りとの間隔など、展示のイメージを具体的にすることができるんです。」
よくできたパネルだほ。しかし早くガネーシャさんご本人に会いたいほ。
「以前の東洋館では、クメールの彫刻を出すスペースがなくて、なかなか展示できる機会が無かったんだけど、新たに専用の展示室ができたから、来年1月からはいつでも会えるよ。」
やっほー!たのしみだほ!
浅見さん、どうも有難うございました!さあ次は、12室「東南アジア」を抜けて13室へ向かいます。
これはアジアの染織のケースなの。
あれ?ケースの中の壁がすこし斜めになってるほ。
よく気付いたわねトーハクくん。大きな布の作品を吊って展示すると、作品の重みに引っ張られて一番上の部分がダメージを受けてしまうでしょ?だから壁と接する部分を多くして広い面積で支えられるように、壁が斜めになっているのよ。
少しでも作品が傷むのを防ぐためなんだね、これはナイスな工夫だほ。
最後の展示はこれ!「インドの細密画」よ。

こーんなに近寄って見られるほ!
とっても細かくて、色も模様もキレイだから、近寄って見たくなっちゃうわよね!
ここでは常時9点の細密画をご覧いただけます。
ということで、駆け足でしたが、東洋館を一周して戻ってきました。
トーハクくん、館内はいかがでしたか?
アジアのいろんな国を旅して、トクした気分だほ。開館がまちどおしいほー!
リニューアルオープンは2013年1月2日(水)です。楽しみに待っててね!
以上、トーハクくんとユリノキちゃんでした!またねー!
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posted by ユリノキちゃん at 2012年09月21日 (金)
TNM&TOPPANミュージアムシアターが10万人目のお客様をお迎えしました!
5月11日(金)は晴天にユリノキの花が咲く、絶好のトーハク日和でした。


この日、VR作品 「洛中洛外図屏風 舟木本」を上演中の
TNM&TOPPANミュージアムシアターでは、
10万人目のお客様をお迎えし、記念セレモニーが行われました。

12:00上演回のあとに、サプライズでセレモニーがスタート。
右から凸版印刷文化事業推進本部の中村本部長、銭谷館長、ミュージアムシアター・ナビゲーター。
上演終了後の会場で、この回でご来場10万人達成したことをご報告、
銭谷館長がお礼のご挨拶をするとお客様から温かい拍手をいただきました。
そして、中村本部長がご挨拶とともに、上演作品にちなんだ記念品の贈呈についてお知らせすると、より大きな歓声が!

東博140周年記念グッズ「洛中洛外図屏風(舟木本)高品位複製」と同じデータを使用した記念品。
左隻の祇園祭の情景の原寸大複製です。
銭谷館長から、会場の皆様を代表して東京都・葛飾区からお越しの羽佐田美佐子さんに記念品を贈呈。
羽佐田さんは、ミュージアムシアター上演日の金・土・日・祝日にご来館の際にはまず
シアターの予約をしてから、展示を楽しまれているとのことです。この日は4回目のミュージアムシアターでした。
今回は特別展「ボストン美術館 日本美術の至宝」を、お姉様の鬼澤幸子さんと一緒に観にいらしたそうです。
VR作品「洛中洛外図屏風 舟木本」の感想を伺うと、
「作品の細かい描写や制作当時の背景などがわかりやすかったです」とお話くださいました。

セレモニーのクライマックス、記念品贈呈。
羽佐田さん、ご協力いただきありがとうございました。
VR作品 「洛中洛外図屏風 舟木本」は
当館所蔵の「洛中洛外図屏風 舟木本」を、高精細の画像でご覧いただきながら、
そこに描かれている17世紀初頭の京都の生活や文化について
解説をお聞きいただくことができるというものです。
5月は、「京の名所今昔」と「京の芸能―かぶき―」をテーマにした解説です。
今も当時の面影を残す清水寺や、現代とは異なり女性が演じていた歌舞伎の様子など
ナビゲーターの表情豊かな解説に引き込まれ、絵の中の世界を実感していただけます。
VR作品 「洛中洛外図屏風 舟木本」の上演は7月1日(日)まで、
6月以降は、解説テーマが「京の信仰」と「京の政」に変わります。どちらもお見逃しなく!
ミュージアムシアターは毎週 金・土・日・祝、10:00、11:00、12:00、14:00、15:00、16:00に上演、
当日予約制で、本館1階エントランスにて受け付けています。
カテゴリ:催し物
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posted by 林素子(広報室) at 2012年05月15日 (火)
♪はーるがきーたー はーるがきーたー どこにきたー

お庭にきーたー♪
(庭園、春草廬脇より本館をのぞむ。現在エドヒガンザクラは7分咲きです)

展示室にきーたー♪
(国宝 花下遊楽図屏風 狩野長信筆 江戸時代・17世紀 本館2室にて4月15日(日)まで展示中)

カフェもーきたー♪
(庭園内のさくらカフェ MOTOYA EXPRESS ※庭園開放中止の場合はお休みです)
『ユリノキちゃん、その歌、ちょっとゴロが悪いほ…』
あらトーハクくん!
じゃあ、トーハクくんならどんな歌をうたうの?

『さくらー さくらー いまさきほこるー』
森山直太朗さんの「さくら」ね!ステキ!今の季節にピッタリね!
『あのね、4月7日(土)のイベント「J-WAVE SPRING FESTIVAL@トーハク」で、直太朗さんがライブに来てくれるんだほ。
公開収録やお茶会などなど、楽しみなコンテンツがいっぱいだほー!』
(詳細はJ-WAVEのホームページをご覧ください。)
それじゃ、今週末はお花見がてら東京国立博物館でキマリね!
「博物館でお花見を」と、春の庭園開放は4月15日(日)までです。
みなさんも是非遊びにいらしてください。
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posted by ユリノキちゃん at 2012年04月06日 (金)
この冬は寒さが厳しく長かったためか、風の暖かさ・植物の芽吹き・鳥のさえずり…ほんのちょっとしたことにいつも以上に春を感じます。
トーハクの庭園の桜もようやく咲きはじめました。毎年かわらず花を咲かせてくれる様子にうれしくなります。
今年も実施するトーハクの「博物館でお花見を」(~2012年4月15日(日))。トーハク屋内外の桜をご案内するガイドツアーとして「東博桜めぐり」を実施します。皆様をご案内するのは生涯学習ボランティアによる自主企画ガイドツアーグループのメンバーです。毎月定期的に行っているものを、期間中は特別バージョンとして、館内の桜はもちろんのこと、桜やお花見にちなんだ作品もご案内します。
いくつかのガイドツアーの見所(聞き所)をご紹介いたしましょう。
法隆寺宝物館ガイド(4月6日(金)、4月7日(土)開催予定)では、桜にちなんだ作品とエントランスから見える桜をご案内します。さらに、特別3室の伎楽面もご案内する盛りだくさんの内容です。

法隆寺宝物館エントランスからの眺め、左手の木がカンザン
次に浮世絵ガイド(4月8日(日)、4月15日(日)開催予定)。本館2階10室の浮世絵をご案内します。この時期の10室は桜が満開です。ボランティアと一緒に作品の中の桜を愛で、江戸時代のお花見の様子を少しのぞいてみてください!

飛鳥山花見 勝川春潮筆 江戸時代・18世紀(~2012年4月15日(日)展示)
陶磁ガイド(4月14日(土)開催予定)では、本館1階13室の陶磁をご案内します。器の中には桜が咲き乱れています。ボランティアとどんな桜が咲いているか散策して、お気に入りの桜を見つけてみてください。

陶磁ガイドの様子
本館ハイライトツアー(4月7日(土)、4月12日(木)、4月14日(土・手話通訳)開催予定)は、本館2階の桜の名所をご案内します。どんな名所があるかは当日のツアーにご参加いただいてからのお楽しみ。

本館ハイライトツアーの様子
是非とも屋外で咲く桜を愛でたいという方には、樹木ツアー(4月7日(土)、4月11日(水)開催予定)・庭園茶室ツアー(4月12日(木)開催予定)・たてもの散歩ツアー(4月7日(土))がお勧めです。桜はもちろん、この時期見ごろの樹木や、お茶室や建物などトーハクのもう一つの見所をご案内します。

(左)昨年の北側庭園のエドヒガンシダレの様子、庭園茶室ツアーや樹木ツアーでご案内できることもあるでしょう
(中)たてもの散歩ツアーで本館エントランスの大時計をご案内している様子
(右)本館1階テラスのモザイク、たてもの散歩ツアーでご案内します
ボランティアによるガイドツアーでは、博物館はこむづかしくてちょっと苦手・・・という方やどのように作品を見ればいいの?という方に、作品や博物館の見所や魅力を一緒にめぐりながらご案内しています。どうぞお気軽にご参加ください。
今回ご紹介したもの以外にも考古展示室ガイド・彫刻ガイド・英語ガイド(日本美術の流れ)・たんけんマップツアー・お茶会・こどもたちのアートスタジオなどがあります。毎月定期的に実施していますので、日時などの詳細は当館ウェブサイトTOP>催し物>ガイドツアーのページや博物館ニュースでご確認ください。
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posted by 田島夕美子(ボランティア室) at 2012年04月05日 (木)
12月に入り、街はすっかりクリスマスムードです。トーハクでは、12月11日(日)に、この時期の毎年恒例のサロン・ド・ソネットによるコンサートが開催されました。ヴァイオリニストの千葉純子さんら3人の素晴らしい演奏による、美しい楽曲が平成館のラウンジに響き渡りました。
このトリオコンサートで演奏されたチャイコフスキーの最高傑作、ピアノ三重奏曲は「偉大なる芸術家の思い出に」と名づけられています。チャイコフスキーの尊敬していた教育者であり偉大なるピアニスト、ニコライ・ルビンシュタインの死に際し、彼がその苦悩の中で作り上げたこの曲は、ピアノとバイオリン、そしてチェロにより演奏されます。3つの楽器が交互に奏でる主旋律が複雑に絡み合うため、タイミングや音のバランスを取ることが大変難しい曲でもあります。
3人の実力や息がぴったり合わないとこの曲の素晴らしさが表現できないのです。
(そのくらい難しい曲なんです)
主催のサロン・ド・ソネット代表、齋藤京子さんの解説の後、バイオリン:千葉純子さん、ピアノ:川井綾子さん、チェロ:海野幹雄さんが登場。

(左)主催のサロン・ド・ソネット代表 齋藤京子さん
(右)クリスマスカラーのドレスも素敵です
クリスマスカラーのドレスとタキシード。
まさにこの時期らしい演出です。
バイオリン、ピアノそしてチェロからあふれ出すメロディーははまるで人生を彩るかのように激しさを増し、時に止まったような静けさを持ち、抑揚に満ちたドラマチックなものでした。
「偉大なる芸術家の思い出に」は何と45分の大作!
しかし聞き入るとあっという間。
感動の45分間でした。

(左)千葉純子さん、(右)川井綾子さんと海野幹雄さん
その後、チェロ曲のショパン「序奏と華麗なるポロネーズ」、そしてバイオリン曲のサラサーテ「ツィゴイネルワイゼン作品20」が続きました。
実は2003年から開始したこのトーハクとサロン・ド・ソネットのコンサート、この日何と41回目の演奏を迎えることができました。
今後とも、多彩な音楽をお届けしていきます。
次回42回目は来年6月を予定しております。
4つものピアノコンクールの優勝者、岡田博美さんの独奏と新内節の第一人者、富士松小照さんによるコンサートです。
どうぞお楽しみに。
カテゴリ:催し物
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posted by 樋口理央(総務課長) at 2011年12月18日 (日)