お待たせしました。特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」開幕だほ!
ほほーい!ぼくトーハクくん。特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」がついに開幕したほ!
2020年の夏に開幕するはずだったけど、延期になって、やっと開幕となりました。皆様大変お待たせしました。
ユリノキちゃん、早く会場に行くほ! ぼくがユリノキちゃんの分まで事前予約しておいたほ。
さすがだね、トーハクくん。さっそくギガがお出迎えしてくれているわ。
バナーだほ!
ポップな雰囲気で、わくわくするほ!
まずは今から400年程前に鳥獣戯画を写した模本と国宝「鳥獣戯画 甲巻」をスクロールしている映像がある部屋から始まるわ!
本物を見る前に映像で予習ができるほ
次の部屋は、皆様お待ちかね、国宝「鳥獣戯画」の部屋ね。ここで国宝の4巻をすべてみることができるわ。
国宝「鳥獣戯画」は4巻もあるほ? カエルさんとウサギさんが出てくるものだけかと思っていたほ。
国宝「鳥獣戯画」は全4巻あるのよ。トーハクくんが言っているのは、みんな大好きな「甲巻」のことだね。
ほかには、日本にいる動物と、外国の動物や空想の動物が描かれた動物図鑑のような「乙巻」。
前半は人物戯画、後半は動物戯画が描かれた「丙巻」。
二重のパロディとヘタウマに注目、最後まで飽きさせない「丁巻」があるのよ。
ほーすごいほ。でも2015年の特別展「鳥獣戯画─京都 高山寺の至宝─」では前半部分と後半部分を途中で巻き替えていて、半分ずつしか見れなかったほ。今回はどうなんだほ。
いい質問だわ。今回は、全4巻、全場面を展覧会中一挙公開しているの。前半部分と後半部分を見比べたり、違う巻を見比べたりしながら、すべてを見ることができるのよ。
すごいほ。わくわくするほ! おや、なんだか博物館では見慣れない装置があるほ。空港とかでは見たことがあるほ。
トーハクくん、これも今回の大きなポイント、国宝「鳥獣戯画 甲巻」は動く歩道にのって鑑賞するのよ。
なんでだほ?
絵巻を、博物館の展示のように広げた状態で見ることは、昔の見方とは異なっているの。もともと、手元で少しづつ広げては巻いてを繰り返して見ていたのよ。
先の場面に何がくるかわからなかったほ?
そうよ。場面を動かしながら見ていたから、次はどんな場面がくるのかな、とわくわくしながら見ていたのよ。だから、絵巻のもともとの鑑賞方法を皆様に体験してもらいたいと思って、動く歩道を設置したのよ。
ほー。そのために動く歩道を設置するなんてすごいほ。
動く歩道のおかげで、みんな作品の近くで同じ時間で見ることができるね。
国宝「鳥獣戯画 甲巻」の待機列には18:30分以降はお並びいただけませんのでご注意ください
ほー、思ったよりゆっくり見ることができたほ。甲巻の次は、乙巻、丙巻、丁巻のコーナーだほ。鑑賞のポイントはなんだほ?
甲巻との線の違いを見比べたり、巻物前半と後半を見比べたり、自分が好きな動物を探したり、描かれた人々が何をしているのか想像したり、自由に楽しんでもらいたいわ。
乙巻、丙巻、丁巻の展示風景だほ!
国宝 鳥獣戯画 乙巻 平安時代・12世紀 京都・高山寺蔵
空想上の霊獣、麒麟の場面
国宝 鳥獣戯画 丙巻 平安時代~鎌倉時代・12~13世紀 京都・高山寺蔵
目比べ(にらめっこ)と腰引き場面
国宝 鳥獣戯画 丁巻 鎌倉時代・13世紀 京都・高山寺蔵
大木を運ぶ、木遣りの騒動に振り返る人々の場面
国宝「鳥獣戯画」満喫したほ~。第2会場にきたほ。断簡(だんかん)と模本のコーナーがあるほ。どんなコーナーか簡単に解説してほ。
断簡は、国宝「鳥獣戯画」の一部が本体から切り離され、掛け軸などに仕立て直されたものよ。模本には、国宝「鳥獣戯画」の本物では今は失われている場面も写されているの。
国宝「鳥獣戯画」の4巻と、これらの断簡と模本もあわせて、もともと存在していた「鳥獣戯画のすべて」を紹介するコーナーなのよ。
断簡の展示風景(第2会場)
鳥獣戯画模本(住吉家旧蔵本) 巻第5 安土桃山時代・慶長3年(1588) 東京・梅澤記念館蔵
国宝「鳥獣戯画」復原パネル
最後は、明恵上人と高山寺を紹介するコーナーよ。
国宝「鳥獣戯画」を持っている高山寺のことは知っているほ。明恵上人って誰だほ?
明恵上人はたくさん勉強して、修行を頑張った鎌倉時代を代表するお坊さんよ。その明恵上人が高山寺を鎌倉時代にたてなおしたのよ。
なんだかすごそうな人だほ。
修行のために右耳を切ったり、自分が見た夢の日記をかき続けたり、海で拾った石をお釈迦様から自分にたどり着いたものだと大切にしたりと、色々なエピソードがあるわ。
重要文化財 夢記 明恵筆 鎌倉時代・承久2年 京都・高山寺蔵 展示期間:4月13日(火)~5月9日(日)
あっ、すごいリアルなお像があるほ。
重要文化財 明恵上人坐像 鎌倉時代・13世紀 京都・高山寺蔵
28年ぶりにお寺の外で公開したのよ。まるでそこにいるような存在感だね。
みてみて、これなんだほ?
龍子 京都・高山寺蔵
これは乾燥した状態のタツノオトシゴだわ。明恵上人はお釈迦様にあこがれていて、天竺(てんじく:インドの旧名)への旅を計画していたの。この「龍子」(たつのこ)も異国を象徴するものとして、明恵上人が大切にしていたのかもしれないのよ。
重要文化財 子犬 鎌倉時代・13世紀 京都・高山寺蔵
「子犬」も明恵上人が手元に置いて、かわいがっていたものだったそうよ。
見ごたえ十分だったほ。もう1回見たいほ。
トーハクくん、90分以内を目安に観覧するようお願いが出ているから、守りましょうね。
そうだったほ!それなら図録で展覧会を振り返るほ。
図録もすごいのよ。国宝「鳥獣戯画」の全4巻の全場面がほぼ原寸大で載っていて、鳥獣戯画の謎に迫る最新研究だけでなく、冒頭には入門編、応用編の2つのステップの解説があって、鳥獣戯画をより楽しめるようになると思うわ。
図録 3,000円(税込) A4判、474ページ
この図録の厚さ!!すごいほ。最後までギガアツイ!展覧会だったほ。
トーハクくん、会場の外、平成館1階には高山寺紹介コーナーと8K映像コーナーがあるのよ。あと、本館特別1室・特別2室・14室では特集「鳥獣戯画展スピンオフ」が開催されているから、それも見ましょうね。
タイトルディスプレイ
本館14室展示風景
藍釉兎 中国 唐時代・8世紀 横河民輔氏寄贈 東京国立博物館蔵 本館14室にて6月6日(日)まで展示
ユリノキちゃん!平成館企画展示室では4月27日(火)から5月30日(日)まで、親と子のギャラリー「動物のうごき」が開催されるから、それも要チェックだほ!
ほかにも、「博物館で動物めぐり」というタイトルで、本館、東洋館、平成館考古展示室の各展示室でも動物をモチーフにした作品を展示しているのよ。
動物にたくさんあえるほ!トーハク、ギガアツすぎるほ!ユリノキちゃん、二人で最後のあいさつするほ!
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は5月30日(日)まで、入場には事前予約が必要です!
カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん、2021年度の特別展
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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2021年04月16日 (金)