トーハクくんがいく!~本館16室で夏を先取り~
ほほーい! ぼく、トーハクくん。
研究員の井出さんに「このまえ約束したでしょ?」と言われて、本館16室にやってきたほ。
・・・実は約束を忘れかけていたんだほ(ボソッ)。
やあ、トーハクくん、よく来たねえ。今日もいいものを紹介するよ。
井出さん、よろしくお願いします!
さてさて、今回はどんないいものが見られるのでしょう?
今回の16室は「琉球の暮らし」。沖縄の島々の展示だよ。
夏といえば沖縄だほ。
そのとおり! 「16室で夏を先取り☆」が、今日のテーマなんだ。
ほー! 沖縄大好きほー!
(と、言っていますが、トーハクくんは沖縄には行ったことがありません)
じゃーん、まずはこれを見てよ。
紅型衣装 浅葱地波松梅紅葉模様
沖縄本島
第二尚氏時代・19世紀
展示期間:6月16日(火)~7月26日(日)
※7月28日(月)からは、別の紅型衣装を展示します。
キレイな着物だほ。
琉球といえば紅型(びんがた)さぁ(沖縄調)。涼しげな色で「夏」って感じでしょ?
柄もいろいろで楽しいほ。
そうそう、夏の柄という訳じゃないんだけど、きれいな浅葱(あさぎ) 色と柄の華やかさが、夏っぽいよね。
着るだけで、気分がアガりそうだほ!
沖縄の青空の下でこの着物は映えるだろうなぁ・・・。
ほー…。
(しばらく2人で妄想中です)
さて、次がぼくのイチオシだよ。ね、かわいいでしょ。
酒ヂューカー(右)と猪口(左)
沖縄本島
第二尚氏時代・19世紀
カニとトンボだほ! かわいいほ!!
鮮やかな色づかいと、ざっくりした絵の描きっぷりがいいよね。色づかいのせいかな、夏っぽいなーと思ったんだ。
ふたつ並んでいるとさらにかわいいほ。
実はね、このふたつはセットではないんだ。でも、ぼくだったらセットで使うかなと思って、こうやって展示してみたんだよ。どう、ぴったりでしょ?
ちゃんと考えて展示しているんだほ。やっぱり井出さんはまじめな人なんだほ。
もともと美術品ではなく、日常使いの道具だからね。使っているシーンを想像しながら見てもらえるいいな、と思っているよ。
教えてもらって良かったほ。あやうく通りすぎるところだったほ。
相変わらず、トーハクくんはまだまだだなぁ。
・・・!
そして、こっちもぼくのとっておき。
なんだほ? なにかの実・・・?
あ、わかる? これはヤシの実をくりぬいて作った泡盛の容器だよ。
ヤーシグヮー
琉球
第二尚氏時代・19世紀
展示期間:6月16日(火)~7月26日(日)
※7月28日(月)からは、別のヤーシグヮーを展示します。
ヤシの実! なるほー。夏っぽいんだほ。
ころんとしたフォルム、思わず手にとりたくなっちゃうと思わない?
実際によく手に馴染むし、薄くて軽いんだ。どんどん泡盛を注いじゃって、ついつい飲みすぎちゃいそうだなぁ。
井出さんはお酒が好きなんだほ。
それに、籐蔓の模様が丸いヤシの実に、これまたぴったりなんだよねぇ。
よく似合っているほ。
このヤーシグヮーは、泡盛を持ち運ぶための容器なんだ。言ってみれば、携帯用の徳利ってところかな。
ぼくのポシェットと似ているんだほ。
ちなみにトーハクくんのポシェットの中には、好物のはにわクッキーが入っています
この作品も決して目を引くような外見ではないけど、ぼくは好きだなぁ。
せっかく暮らしの道具を展示しているから、ひとつひとつを丁寧に見て、使ってみたいと思う作品を見つけてもらえるとうれしいな。
井出さん…(感動中)!
ところで、トーハクくんは沖縄に行ったことがある?
…行ったことがないほ。
確かに本州ではヤシの実は使わないし、南国らしい素材ではあるんだけど…沖縄にはたくさんヤシの木がはえているのかな? どうなのかな?
…?
いやあ、ぼくも実は沖縄に行ったことがないんだよね・・・。
!!!
なんくるないさー(行ったことがないけど沖縄調)。
やっぱり心配な人なんだほ。さっきの感動を返して欲しいほ…。
「琉球の暮らし」は、一部の作品の展示替えをして、6月16日(火)~7月26日(日)と7月28日(火)~9月13日(日)の展示です。
本館16室で琉球の展示をするのは、年に1回、今だけです。ぜひ夏を探しに来てください。
井出さん、今日はありがほーございました。
こちらこそ、今回も楽しかったよ。次は9月15日(火)からの「アイヌの暮らし」を見においでね。
はっ、まさか16室ブログをシリーズ化させるつもりなんだほ!?
にやり。
ブログシリーズ化をねらう井出さんの、意外なしたたかさを知ってしまったトーハクくんなのでした
カテゴリ:研究員のイチオシ
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posted by トーハクくん at 2015年06月26日 (金)