ほほーい、ぼく、トーハクくん!今年のぼくはやる気が違うほー!さあ、今年のことをドシドシふり返るほ!ユリノキちゃんはどこだほー?
トーハクくん…?一体どうしたの?なにか変なものでも食べたのかしら…。いつもは「もうお正月にむけてだらだらするほー」って、言っているころじゃない。
なに言ってるほ!今年はこの東京国立博物館ができて150年。いろんなことがあったほ!その締めくくりに気合じゅうぶんだほー!
あらあら、そういうことねトーハクくん。そのやる気は大切よ!でも創立150年を記念する事業はまだ来年の3月まで続くわ。今、そのまとめをするのは少し早いわよ。
そ、そうだったほ?だったら、ぼくは春まで少しお昼寝…
こらこら、そうはいかないわよ。150年の歴史も1年1年の積み重ね。さあ、まずは今年あったことを振り返るわよー!
今年もトーハクは1月2日から開館。恒例のお正月の展示はいつみてもおめでたいわね!
特集「博物館に初もうで 今年はトーハク150周年!めでタイガー!!」は圧巻の迫力だったほ。でもそれにトラわれている暇もないほど1月はいろんなことがあったほ。
そうね、トーハクくんのダジャレをひろう暇もないくらい。同じく1月2日から東洋館8室で台東区立書道博物館との連携企画第19弾「没後700年 趙孟頫とその時代―復古と伝承―」が開催されたわ。来年はいよいよ連携20周年ね。
2023年1月31日からの東京国立博物館・台東区立書道博物館 連携企画 創立150年記念特集「王羲之と蘭亭序」も楽しみだほ!
1月7日からはユネスコ無形文化遺産 特別展「体感! 日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」が表慶館で開催されたわね。伝統芸能をささえる「わざ」にも感動したわ。
翌週1月14日には特別展「ポンペイ」が開幕したほ。まるで当時にタイムスリップしたようだったほ。あのまっくろなパンのインパクトがわすれられないほ。
本当に当時の人達の暮らしぶりがよく見られたわ。細部にまでこだわり抜かれたモザイク画も美しかったわね。
特別企画 沖縄県立博物館・美術館 琉球王国文化遺産集積・再興事業 巡回展 「手わざ-琉球王国の文化-」も1月15日からだったほ。技術と想いを継承するための努力に感動したほ~。
3月1日からの特別展「空也上人と六波羅蜜寺」も思い出深いわ。半世紀ぶりに東京で公開された空也上人立像は本当にリアルだったわね。
春には今年も「博物館でお花見を」が3月15日から始まったほ。昨年リニューアルされた庭園で、はれやかな気持ちで桜をながめられたほ。
5月3日からは沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」が開催されたわね。私も沖縄の歴史と文化の奥深さに魅了されたわ。
5月15日の沖縄の歴史と美術を学ぶイベントでは久しぶりにみんなに会えてうれしかったほ!
今年は7月24日のグランドキッズデーでもみんなと楽しい時間を過ごすことが出来たわね。
夏には7月26日から日中国交正常化50周年記念 特別デジタル展「故宮の世界」が始まっていたほ。ほんとうにお城の中にいるような不思議な体験だったほー。
9月21日からの毎年恒例企画「博物館でアジアの旅 アジア大発見!」も面白かったわね。東洋館を探検しているような気分になったわ。
そして詳しくはまたすべての事業が終わってからの紹介になると思うけれど、今年は創立150年を記念した特集展示もたくさんあったわね。
9月27日~11月6日に開催された創立150年記念特集「つたえる、つなぐ―博物館広報のあゆみ―」は珍しい企画だったほ。
創立150年を記念する特別展に先駆けて、当館の広報の歴史をたどることが出来たわね。懐かしい展覧会のポスターもたくさんあって、博物館の大切な歴史の一部を楽しみながら振り返れたんじゃないかしら。
そして、そしてだほ…。
そうよ、秋には東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」が10月18日に開幕したわ。
なんというか、すごい展覧会だったほ…。
多くの方にお越し頂いて本当にありがたかったわね。展覧会の締めくくりとしてブログ「特別展『国宝 東京国立博物館のすべて』閉幕」を佐藤研究員が書いてくれているわ。
150年の歴史の重みをぼくも感じたほ。思い出したらなんだか未来に向けてやる気がわいてきたほ!
同時期には本館と東洋館の一部で東京国立博物館創立150年特別企画「未来の博物館」も開催されていたわね。11月2日から表慶館で始まった「150年後の国宝展―ワタシの宝物、ミライの国宝」は2023年1月29日まで開催中よ。
これに加えて創立150年の特集やイベントがたくさんあったほ…。なんだかとんでもなく盛りだくさんな一年だったほ…。ぼくも疲れてお肌がカサカサだほ。
トーハクくん、元気をだして!2023年のお正月も1月2日から注目の展示が目白押しよ。まだまだ続く創立150年事業の数々からも目が離せないわ。
そうだほ!まだ来年に向けて干かラビットる場合じゃなかったほ~。
……。
2022年も皆さん大変お世話になりました。おかげさまで当館は創立150年を無事に迎えられました。引き続き2023年もよろしくお願いいたします。
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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年12月28日 (水)
ほほーい、ぼくトーハクくん!3月1日(火)から始まった、特別展「空也上人と六波羅蜜寺」にやってきたほ!事前予約もばっちりしたから早速いくほ。
そうだね、会場は本館の特別5室よ。
まずはこの作品から見にいくほ。
重要文化財 空也上人立像 康勝作 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
半世紀ぶりに東京で公開することになった空也上人立像ね。
教科書にも載っているから、知っている人は多いと思うほ!なんだか一度見たら忘れないような気がするほどインパクトがあるほ。
制作した康勝はあの有名な仏師、運慶の四男ですって、どことなく運慶らしさを感じられるわね。
どこらへんがだほ。
例えば、ぐっ!と一歩前に出した足からは力強さを感じられるし、履いている草履もとてもしっかり足を支えているように見えるわ。脛も筋肉が張っているように見えてとてもリアル!この全体のリアルさと力強さから運慶らしさを感じられる気がするわ。
お顔もリアルだほ!
この喉仏もとってもリアルね。首筋も鎖骨も、くっきりしていて今にもしゃべりだしそうな気がするわ。
口から出ている仏さまにも注目だほ!どうしてこのような表現をしたんだほ?
空也上人は、橋や道路等の整備をしたり、京都に流行り病が蔓延した時は、疫病がおさまって世の中が穏やかになるように祈ったりと、さまざまな人々に救いの手を差し伸べ続けていたのよ。だから庶民から有力者まで幅広い人々に信仰を集めたの。このことはその後も語り継がれていったから空也上人がとなえる「南無阿弥陀仏」の6文字が阿弥陀仏の姿になって現れた言い伝えを表しているのよ。
空也上人がお亡くなりになっただいぶあとに作られたのに、こんなにもリアルで、しかも言い伝えとあわせて作られるなんて、すごいほ!
360度ぐるりと、見ることができるから裏側もよく見てみましょうね。裏側の衣のしわしわ具合もとってもリアルなのよ。
ほーいだほ。お、次はこの作品をみるほ!
重要文化財 地蔵菩薩立像 平安時代・11世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
平安時代を代表する仏師の定朝作と伝えられているわ。
なんだか柔らかくて、優しい感じがするほ。
平安時代は貴族社会だけど、鎌倉時代は武家社会で、時代背景が違うから特徴にも影響を与えているのかもしれないわね。この展覧会では平安時代から鎌倉時代の彫刻作品を見ることができるから、時代によって雰囲気の違いなどを見比べることも楽しめるわ。
知識がなくても楽しめる気がするほ!
さっきの空也上人立像もだけど、お像を見たままを感じるのでよいので、自由に楽しんでほしいと思うわ。
もう少し紹介するほ!
中央
重要文化財 薬師如来坐像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
左から、四天王立像のうち
重要文化財 広目天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 増長天立像 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 持国天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
重要文化財 多聞天立像 平安時代・10世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
六波羅蜜寺の前身である西光寺の本尊十一面観音菩薩立像(六波羅蜜寺の秘仏本尊として現存)をつくった際にこの四天王立像もつくられたと伝えられているわ(増長天は違う時代の補作)。そして、薬師如来坐像は空也上人の弟子である天台僧の中信(ちゅうしん)が造像としたと伝えられるのよ。
次はこちらの作品だほ!
重要文化財 伝平清盛坐像 鎌倉時代・13世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
教科書で見たことある人は多いかも。
彫刻作品のほかにも、仏画や巻物の作品も会場にあったほ!
左から3幅
十王図 陸信忠筆 中国 南宋~元時代・13~14世紀 京都・六波羅蜜寺蔵
※展示期間は各幅ごとに異なります。展示期間は作品リストでご確認下さい
地蔵菩薩霊験記絵巻断簡 南北朝時代・14世紀 京都・六波羅蜜寺蔵 ※4月10日(日)まで展示
会場を出て左手にある本館11室では関連展示として、六波羅蜜寺ご所蔵の作品を5件展示しているわ。
いろいろ見ることができて大満足だほ。今度は京都に行ったら六波羅蜜寺でも実際に見てみたいほー。今年の5月22日からは、新しい宝物館「令和館」で拝観できるみたいだほ。
:展覧会は5月8日(日)までで、会期中に展示替えがあります。入場には事前予約を推奨しているので、展覧会公式ウェブサイトをご確認下さい。
カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん、2022年度の特別展
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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年03月11日 (金)
ほほーい、ぼくトーハクくん! 特別展「ポンペイ」の開幕ブログ後編だほ!
前編はこちらです。じゃあ、続きの第4章「ポンペイ繁栄の歴史」にいきましょう。まずはこちら、ファウヌスの家の3DCGの大画面がお迎えしてくれます。
どんな家なのか説明してほ。
ポンペイでも古くて最大規模の家なのよ。とても有名なモザイク装飾が残っていたの。
この映像のことほ?
そう「アレクサンドロス大王のモザイク」よ。実物は展示していないけど高精細映像で細部を見ることができるの。実際のファウヌスの家の部屋の一部を再現して、「アレクサンドロス大王のモザイク」と、その手前のモザイク画「ナイル川風景」をシートにして、床の本来あった位置に貼ってあるの。
ポンペイの繁栄を象徴しているような家の雰囲気がわかるほ。
この章では、この「ファウヌスの家」と「竪琴奏者の家」、「悲劇詩人の家」の出土品と家の一部の再現展示でポンペイ繁栄の歴史を紹介しています。
この像がもしかして名前の由来になったほ?
踊るファウヌス 前2世紀
そう、この像が「ファウヌスの家」から発見されたのよ。これはオリジナルの作品で、今回日本初公開なのよ。髭の乱れ具合とかポーズとか今にも踊りだしそうで躍動感がすごいね。ほかにもこの家由来の作品を紹介するよ。
ナイル川風景 前2世紀末
コブラの左にいるのはマングースらしいよ。昔からコブラの天敵だったのかな?
ネコとカモ 前1世紀
食糧庫に忍び込んだネコがいるね。
今見てもきれいで、描かれているものがよくわかって、とても埋まっていたなんて思えないほ。おっ、次の家が見えてきたほ。
「竪琴奏者の家」再現展示
ポンペイでもとても大きい「竪琴奏者の家」の再現展示ね。真ん中にブロンズのイノシシと犬がいるね。ヘビの像の内部には水道管があって、口から水を噴き出すようなつくりになっているのよ。ほかにもこんな動物もいるよ。
【右】ライオン 1世紀
【左】シカ 1世紀
ライオンが飾ってあるってことはすごい家だった気がするほ。次は三つ目の家だほ。
「悲劇詩人の家」再現展示
【右】プリセイスの引き渡し 50~79年
【左】ヘレネの略奪(あるいはクリュセイヌの帰還) 50~79年
「ファウヌスの家」や「竪琴奏者の家」よりもかなり小さいけど、数多くの神話画が飾られていたらしいわ。真ん中にプールみたいなものがあるけど、実際の家では上に天窓があって、落ちた雨水を貯めていたみたいよ。
いよいよ次で最後の章、第5章「発掘のいま、むかし」だほ。
ヴェスヴィオ山の噴火ではポンペイ以外にも、エルコラーノ、ソンマ・ヴェスヴィアーナが埋没したの。これらポンペイも含めて3遺跡の発掘の、18世紀から今までの歴史を振り返る章よ。
これはポンペイ以外から出土したほ?
へプロスを着た女性(通称「踊り子」) アウグストゥス時代(前27~後14年)
エルコラーノから出土したんだけど、エルコラーノはポンペイと違って硬い溶岩に覆われていたから、作品の保存状態も違うのかしらね。
これはどこから出土したほ?
ヒョウを抱くバックス(ディオニュソス) 前27~後14年頃 ノーラ歴史考古学博物館蔵
これは、ソンマ・ヴェスヴィアーナから出土したんだけど、472年の噴火で埋没したから、ポンペイとは埋没した時期が違うのよ。
ほー、すごい作品がたくさんあったほ。最後の部屋にも映像があるほ。
発掘の歴史や現在進行中の文化財の修復作業などを紹介しているね。そろそろ終わりにしましょうかトーハクくん。
ぼくのおすすめのお犬さんを紹介するの忘れていたほ。
猛犬注意 1世紀
今のお家にも「猛犬注意!」って看板が出ているお家もあると思うけど、それと同じ感じで出ていたらしいほ。でもこれは可愛いから、注意しないでお家に入っちゃうかもしれないほ。これをモチーフにしたオリジナルグッズも特別展ショップで販売しているからおすすめだほ!
※所蔵表記のない作品は、全てナポリ国立考古学博物館蔵。
※入館は事前予約(日時指定券)を推奨します。詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。
カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん、2022年度の特別展
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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年01月24日 (月)
ほほーい、ぼくトーハクくん! 特別展「ポンペイ」が1月14日(金)から開幕したから、さっそくやってきたほ。
この展覧会は事前予約(日時指定券)推奨だから、予約しておいたわ。
すっかり慣れたもんだほ。さっそく会場にいくほ。
最初は序章で「ヴェスヴィオ山噴火とポンペイ埋没」よ。噴火前のポンペイとその結末を象徴する出土品を序章として紹介しているわ。この作品はヴェスヴィオ山を描写した唯一の作例らしいよ。
バックス(ディオニュソス)とヴェスヴィオ山 62~79年
これはなんだほ?
女性犠牲者の石膏像 79年/1875年
これは噴火の堆積物の層に空洞があって、石膏を注いで固まってから掘り出したものよ。
実際にそこにいた人たちがいたんだほ。身が引き締まる思いがするほ。見てユリノキちゃん、この大画面にはCGでポンペイの街と噴火の様子が映っているほ。
会場のグラフィックとあわせてみるとより大迫力! 今回は作品はもちろんだけど、会場内のディスプレイやいくつかの映像も見どころね。
序章が終わって、次は第1章「ポンペイの街―公共建築と宗教」だほ。
円形闘技場などの公共施設に関係する出土品や、神様さまの信仰に関する出土品を展示しているわ。
昔にこんな施設があったなんてびっくりだほ。
そのほかにも体育施設や公共浴場もあったのよ。ポンペイには今と同じ生活様式があったんだね。
すごいほ。会場バナーとかの青い空が昔のポンペイから今に続いているみたいだほ。
ちょっと何言っているかわからないわ。これは、俳優の像よ。
【左】俳優(悲劇の若者役) 1世紀後半
【右】俳優(女性役おそらく遊女) 1世紀後半
俳優ほ?テレビもないけど、どこで俳優が活躍するほ?
ポンペイには劇場があって、重要な娯楽施設だったのよ。この作品はお家の装飾として、劇場関係のテーマが流行していたことを表しているらしいわ。
これはなんだほ。東洋館でも似たような像を見たことがある気がするほ。
食卓のヘラクレス 前1世紀
作品名になじみがあるよね。この作品はアレクサンドロス大王のために制作された「食卓のヘラクレス」像のコピーなんだって。神様となった英雄も宴会に参加するのかな?人々の信仰の様子がうかがえる気がするわ。
第2章は「ポンペイの社会と人々の活躍」です。まずはこの作品から。
エウマキア像 1世紀初頭
誰だほ?
貴族ではないけど、裕福なお家の女性で、毛織物業者の組合を管理するなど活躍していたのよ。この章では当時活躍した人々を紹介したり、ポンペイは貧富の差が激しかったからそのことを示す作品を紹介したりしているわ。これはお金持ちが持っていたのかな~。
ライオン形3本脚付きモザイク天板テーブル モザイク・細部:前1~後1世紀、テーブルとしての再構成:18~19世紀
大きくてライオンの飾りがあってとっても豪華だほ。そろそろ次の章にいくほ。第3章「人々の暮らし―食と仕事」にきたほ。これはパンだほ?
炭化したパン 79年
白パンや、黒パン、油で揚げたパン、様々なパンを作っていたみたいよ。今回の展覧会グッズ売り場ではパンをモチーフにした商品もあるの。何か買ってくれないかなー。ちらっ。
ちょっと何言っているかわからないほ。これは何だほ、タコ焼き器みたいだほ。
目玉焼き器、あるいは丸パン焼き器 1世紀
これは目玉焼き器か丸パン焼き器らしいわ。ヴェスヴィオ山周辺諸都市ではブロンズ製の容器が3,000点以上発見されているんだって。機能的な日用品が昔からあるなんてすごいね。
食べ物関連の作品見ていたらなんだかおなかすいてきたほ。一休みするほ。
後編に続きます!
※所蔵表記のない作品は、全てナポリ国立考古学博物館蔵
※入館は事前予約(日時指定券)を推奨しています。詳細は展覧会公式サイトをご覧ください。
カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん、2022年度の特別展
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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年01月20日 (木)
ユネスコ無形文化遺産 特別展「体感! 日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」が開幕したほ!
ほほーい、ぼくトーハクくん! 1月7日から表慶館で開幕したユネスコ無形文化遺産 特別展「体感! 日本の伝統芸能―歌舞伎・文楽・能楽・雅楽・組踊の世界―」 にやってきたほ。
トーハクくん、事前予約(日時指定券)推奨だから、予約しておいたよ。
ありがとうだほ。ところでこの展覧会なんだか聞き覚えがあるほ。
それもそうよ、本来なら2020年3月10日から5月24日までの会期で開催するはずだったけど、新型コロナウィルス感染症拡大防止のために中止になったのよ。でもねその後、内容を一部リニューアルして開催することになって、1月7日から始まったんだよ。
すごいほ、復活したほ! この展覧会はタイトルの通り、日本の伝統芸能を感じることができるほ?
うん。ユネスコ無形文化遺産に登録された、歌舞伎、文楽、能楽、雅楽、組踊を集めて、芸能の美しさとそれを支える「わざ」を紹介するのよ。
実際に何かするほ?
歌舞伎とか実演するわけではないけど、再現舞台にあがれたり、各芸能の小道具もあったりして、まるごと体感できる展示空間になっているのよ。
楽しみだほ、さっそく見に行くほ。
まずは歌舞伎の部屋よ。これは『金門五山桐』「南禅寺山門の場」の再現展示ね。
大道具「金門五山桐」南禅寺山門 現代 製作:金井大道具(株)
いいかぶきぶりだほ。衣装も舞台もきらきらして、華やかだほ。
この舞台はのぼることができるのよ。
スロープからお上がりください
登ってみると、役者気分が味わえるかもだほ。
舞台の様子を間近に見ることもできるね。
ほかにも錦絵や小道具とかも展示してあるほ!
「歌舞伎」コーナー展示風景
2階に行くよ、次のコーナーは「文楽」ね!
「文楽」コーナー展示風景
からくり人形みたいなものもあるほ。内側が見れて面白いほ。
文楽は江戸時代初期に大阪で生まれた人形を使う人形劇だけど、人形の首【かしら】にもさまざまな仕掛けがあるらしいわ。隣の部屋には再現舞台があるよ。
大道具「義経千本桜」可連法眼館の段 現代 製作:関西舞台(株)
舞台の裏側も見られて、リアルさを感じられるほ!
文楽の次は「能楽」のコーナーよ。このコーナーのおすすめはこれ!
能面(般若) 現代 国立能楽堂蔵
お面が浮いているようにしか見えないほ。どこかだほ。
お面の後ろにスペースがあるのに気づかない。顔ハメパネルのように、まるでお面をはめているのかのように写真撮影できるのよ。
なるほどだほ。あれ、ユリノキちゃん、特別展だけど撮影できるほ?
写真撮影なら一部の作品を除いてできるのよ。会場の入口に注意事項があるからまた確認しようね。
次のコーナーに行くほ。がらっと雰囲気が変わったほ。
大道具 御冠船舞台 現代 製作:金井大道具(株)
琉球で生まれた「組踊」のコーナーよ。色使いが鮮やかできれいなものが多いわ。1月15日からは特別企画 沖縄県立博物館・美術館 琉球王国文化遺産集積・再興事業 巡回展 「手わざ -琉球王国の文化-」が平成館企画展示室で開幕するからあわせてみたいね。
今年の5月3日からは沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」が平成館特別展示室ではじまるから、予習にぴったりかもだほ。
次は最後のコーナー「雅楽」よ。見て、大きな太鼓があるよ。
鼉太鼓【だだいこ】 現代 国立劇場蔵
これも何かの舞台を再現しているほ?
雅楽の曲のひとつ、「還城楽」【げんじょうらく】っていう舞台を再現しているのよ。
ほー。あっ、映像も上映されているほ。なんだかイメージがしやくなったほ。
映像は各コーナーにあるからそれを見てから、再現舞台を見るとよりイメージしやすくなるかもね。「雅楽」のコーナーで展示はおしまいよ。
再現舞台とか実際に使用されている小道具とかを間近に見ることができて、伝統芸能をまるごと体感できた気がするほ。
この展覧会は3月13日まで開催しています。展覧会公式サイトでは、伝統芸能の舞台を支える人とその技を紹介する動画も配信していますので、ご来館前の予習としてご覧いただくのもおすすめです。
ほっ!予習わすれていたほ!
※会期中一部作品の展示替えがございます
カテゴリ:トーハクくん&ユリノキちゃん、2021年度の特別展
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posted by トーハクくん&ユリノキちゃん at 2022年01月14日 (金)