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神秘に満ちた貝製品-鹿児島県広田遺跡-

  • 『重要文化財 貝輪(左) 鹿児島県南種子町広田遺跡(C地区5号人骨群)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島・鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵 重要文化財 貝符(右) 鹿児島県南種子町広田遺跡(C地区5号人骨群)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島・鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵』の画像

    重要文化財 貝輪(左) 鹿児島県南種子町広田遺跡(C地区5号人骨群)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島・鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵
    重要文化財 貝符(右) 鹿児島県南種子町広田遺跡(C地区5号人骨群)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島・鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵

    平成館 考古展示室
    2010年12月14日(火) ~ 2011年3月13日(日)

      九州島の南の海に浮かぶ種子島(たねがしま)。広田遺跡(ひろたいせき)は、この島の南東部の海岸に面した砂丘上に位置する弥生時代後期から古墳時代併行 期にかけての墓地遺跡です。1955年に発見され、1957年から1959年にかけて、盛園尚孝(もりぞの なおたか)・国分直一(こくぶ なおいち)・金関丈夫(かなせき たけお)氏等によって発掘調査が行われました。その結果、90基にのぼる埋葬遺構とともに150体以上の人骨、そして44,000点を越す各種貝製品が発 見されました。中でも独特の文様を刻んだ貝符(かいふ)や貝輪(かいわ)、竜佩形(りゅうはいがた)の貝製垂飾などは南島地域独特のものであり、工芸的に も優れたものとして注目をあびてきました。その後も発掘調査は継続され、これまでに埋葬遺構とともにおよそ3,000点の各種貝製品・土器・ガラス小玉な どが発見されています。広田遺跡は、こうした発掘調査の結果、南島社会の独特な習俗やわが国の文化の多様性を知る重要な遺跡として、2008年、国の史跡 に指定され、出土遺物はその翌年、国の重要文化財に指定されました。このたび「博物館所蔵の考古資料相互活用促進事業」として、鹿児島県立歴史資料セン ター黎明館から、この広田遺跡出土の各種貝製品をお借りすることができました。

       普段あまり目にすることない南島の神秘に満ちた貝製品の数々をご堪能ください。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要文化財 貝輪 鹿児島県南種子町 広田遺跡(C地区5号人骨群)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島・鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵
重要文化財 竜佩形貝製垂飾 鹿児島県南種子町 広田遺跡(DⅢ地区2号人骨)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵
重要文化財 貝符 鹿児島県南種子町 広田遺跡(C地区上層人骨)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵
重要文化財 組み合わせ式貝輪 鹿児島県南種子町 広田遺跡(C地区13号人骨)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵
重要文化財 有孔円板状貝製品 鹿児島県南種子町 広田遺跡(C地区11号人骨)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵
重要文化財 貝珠 鹿児島県南種子町 広田遺跡(DⅠ地区4号人骨)出土 弥生時代~古墳時代・3~7世紀 鹿児島県歴史資料センター黎明館蔵