本館 16室
2010年4月27日(火) ~ 2010年6月6日(日)
中世細川家は鎌倉時代に三河国額田郡(ぬかたぐん)細川郷(ほそかわごう)を得たことから「細川」を苗字と した武士です。室町時代には足利氏の一門として、将軍を補佐する管領職を世襲して政治に深く関与し、管領を出す宗家(京兆家(けいちょうけ))を中心に、 典厩家(てんきゅうけ)、奥州家(おうしゅうけ)、阿波守護家、和泉守護家など多くの一族に分かれて繁栄しました。戦国時代には和泉守護家を継承した細川 藤孝(ふじたか)(幽斎(ゆうさい))とその子忠興(ただおき)(三斎(さんさい))が登場し、織田・豊臣・徳川へと政権が変遷した激動期を乗り越え、近 世大名としての発展の礎を作りました。
この展示では中世細川家の姿を伝える古文書や藤孝・忠興父子を中心にして、近世細川家が当時の武家において有数の文化人であったことを示す、数々の書跡 作品・歴史資料を紹介します。加えて藤孝父子と同時代の戦国大名家伝来の古文書により、細川家と他家との違いもご覧いただきます。特別展「細川家の至宝─珠玉の永青文庫コレクション─」とあわせてご覧いただければ、中世から近世にかけての細川家のイメージ像を形作ることができることでしょう。