本館 特別2室
2009年11月10日(火) ~ 2009年12月6日(日)
東京国立博物館には、明治のはじめ保存と研究のため、正倉院から頒布された織物、染物、刺繍などの染織品が、ガラスに挟まれた状態で260点余り収蔵されています。今回はこれらの中から織物を中心に展示します。
残欠になっているものが多いなかで、聖武天皇一周忌の法要に飾られた灌頂幡(かんじょうばん)と道場幡(どうじょうばん)の幡足(ばんそく)下方に付け られた錦の垂端飾を(すいたんかざり)はじめ、方形や傘形の天蓋(てんがい)に付けられた垂飾、服飾品のひとつで靴下のような形の襪(しとうず)など、当 初の形状をとどめているものもあります。また、聖武天皇遺愛の品々を、光明皇后が東大寺の大仏に献納した際の目録『国家珍宝帳』記載の「七条織成樹皮色袈 裟(しちじょうしょくせいじゅひいろけさ)」の残欠や、豊麗な唐花文を表わした琵琶袋の一部と推定される残欠も見逃せません。
作品の色や技術を後世へ伝えるため、大正時代末から昭和のはじめにかけて、正倉院染織品の模写や織物の模織が制作されました。残欠だけではわかりにくい織物の全容をご覧いただくため、これらも併せて展示します。
いずれの作品もこれまでほとんど展示されていません。1200年ほど前、奈良時代に織られた織物の斬新な文様と、高度な技術を紹介します。
残欠になっているものが多いなかで、聖武天皇一周忌の法要に飾られた灌頂幡(かんじょうばん)と道場幡(どうじょうばん)の幡足(ばんそく)下方に付け られた錦の垂端飾を(すいたんかざり)はじめ、方形や傘形の天蓋(てんがい)に付けられた垂飾、服飾品のひとつで靴下のような形の襪(しとうず)など、当 初の形状をとどめているものもあります。また、聖武天皇遺愛の品々を、光明皇后が東大寺の大仏に献納した際の目録『国家珍宝帳』記載の「七条織成樹皮色袈 裟(しちじょうしょくせいじゅひいろけさ)」の残欠や、豊麗な唐花文を表わした琵琶袋の一部と推定される残欠も見逃せません。
作品の色や技術を後世へ伝えるため、大正時代末から昭和のはじめにかけて、正倉院染織品の模写や織物の模織が制作されました。残欠だけではわかりにくい織物の全容をご覧いただくため、これらも併せて展示します。
いずれの作品もこれまでほとんど展示されていません。1200年ほど前、奈良時代に織られた織物の斬新な文様と、高度な技術を紹介します。