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博物館の水族館

  • 『重要文化財 褐釉蟹貼付台付鉢 初代宮川香山作 明治14年(1881)』の画像

    重要文化財 褐釉蟹貼付台付鉢 初代宮川香山作 明治14年(1881)

    平成館 企画展示室
    2008年6月25日(水) ~ 2008年8月31日(日)

     夏休み恒例の「親と子のギャラリー」として、今年は当館所蔵品の中から、魚や貝、蟹や亀など海や川で暮らす生き物をモチーフに用いた作品を集めてみました。

      会場の奥でひときわ目を引く大きな魚がいます。実はこれは、江戸城の屋根に用いられていた銅製の鯱です。反対に小さいものには浅蜊や蜆の形をした江戸時 代の根付があります。また古いものでは縄文時代の貝形土製品や亀形土製品で、今からおよそ3千年~4千年前につくられたといわれています。こうした身近な 生き物を縄文人たちは何のためにつくったのでしょう。

      展示されている魚たちは皿や鉢などの食器をはじめ、文房具、装身具、刀の鐔など様々な用途の品々にモチーフとして表されていますが、江戸時代には本物と 間違えてしまいそうな亀や蟹などの精巧な文鎮や水滴が盛んにつくられました。こうした置物は欧米で好まれ、その後明治時代にかけて盛んに輸出されました。 中国や朝鮮半島、タイやベトナムからやってきた魚たちもいます。

      展示はケースを水槽に見立て、まるで水族館にいるかのように工夫しました。知っている魚は何匹いるか、使った人はどんな思いだったのかなど、水槽をながめながら、一つ一つの作品をゆっくりとご鑑賞ください。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要文化財 青花魚藻文壺 中国・景徳鎮窯 元時代・14世紀 田中芳男氏寄贈
重要文化財 褐釉蟹貼付台付鉢 初代宮川香山作 明治14年(1881)
 高村光太郎作 大正14年(1925)  個人蔵
重要文化財 巻貝形土製品 新潟県村上市出土 縄文時代(後期)・前2000~前1000年
銅製鯱 法橋銅意・渡辺近江大掾正次作 江戸時代・万治2年(1659) 陸軍省寄贈
関連事業
列品解説「博物館の水族館」
平成館 企画展示室 2008年7月8日(火) 14:00 受付終了
講師:博物館教育課長 加島勝
夜の博物館でさかなクンと会おう
平成館 企画展示室 2008年8月12日(火) 18:30~20:00 受付終了
出演:さかなクン、博物館教育課長  加島勝
ファミリーワークショップ 「動くおもちゃ 自在エビを作ってみよう」
本館20室 2008年7月26日(土)、27日(日) 13:00~17:00 受付終了