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茶の湯釜を楽しむ

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    本館 14室
    2006年9月5日(火) ~ 2006年10月29日(日)

     茶会を開くことを「釜を掛ける」といいますが、それほど茶の湯において釜は大切な道具でした。鎌倉時代に喫茶の風が武家社会にも普及し、室町時代には町衆の間に広まり、やがてわび茶が流行するようになりました。この喫茶専用の釜の産地として有名なのが、福岡県遠賀郡の芦屋(あしや)と、栃木県佐野市の天明(てんみょう)です。芦屋釜は端正な姿と、文様の美しさ、天明釜は独創的な形、荒々しい地肌に特徴があります。また、安土桃山時代には、あらたに京都の釜が出現しました。

      京釜は洗練されたデザインと、多様な表現に加え、地の利もあって、芦屋釜、天明釜をしのぐほど賞用されました。この展観では、室町時代から江戸時代まで多様な茶の湯釜の造形や表現をお楽しみ下さい。

主な出品作品

*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
松図真形釜 芦屋 室町時代・15世紀 松永安左エ門氏寄贈
重要文化財 浜松図真形釜 芦屋 室町時代・15世紀
筋釜 天明 室町時代・16世紀