本館 特別2室
2005年7月12日(火) ~ 2005年8月21日(日)
扇面や団扇(うちわ)は、涼をとるためだけでなく、服飾の一部や室内装飾として、また諸芸能の小道具として用いられてきました。とくに扇面は手のひらで折り畳むことのできる独特な形式のため、贈答という形で人々の間を行き来しました。時には僧侶の賛(さん)や、公家の和歌などが書き添えられることもありました。扇面、団扇の小画面には、花鳥図や祭礼図など、さまざまな画題が、水墨や金地着色といったさまざまな技法で細やかに描きこまれています。実際に用いた扇面や団扇を貼り付けた屏風や画帖から、その構図を意匠的につかった作品まで、扇面図、団扇図の名品をお楽しみください。