平成館 企画展示室
2026年3月10日(火) ~ 2026年5月31日(日)
台湾は、かつて「イラ・フォルモサ(Ilha Formosa)」とよばれていました。それは大交易時代のポルトガル人が感嘆した「美しい島」という意味のポルトガル語です。台湾島の中央には3000メートル級の山やまが連なるので、船から眺めると、海のなかに巨大な山がそびえているように見えました。当時、すでに台湾には多くの人びとが居住していました。さらにオランダ東インド会社や中国・明の遺臣である鄭成功(1624-1662)の進出を経て、17世紀には中国大陸南部から漢民族が海峡を渡って本格的に移り住むようになりました。この過程でいまの多民族社会・台湾の素地が形成されました。古くから台湾島と周辺諸島に居住していた民族は、みずからを「原住民族」と総称しています。台湾の原住民族はオーストロネシア語族に属する複数の民族集団で、太平洋に広がる島じまに暮らす人びとと同系統であるとされています。現在、台湾政府は言語や生活文化の差異によって16民族を認定しています。本特集では、東京国立博物館が所蔵する器物や衣服を通し、台湾原住民族の多彩で豊かな生活様式を紹介します。
