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沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」

  • 『国宝 玉冠(付簪)(琉球国王尚家関係資料)第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月15日(日)』の画像

    国宝 玉冠(付簪)(琉球国王尚家関係資料)
    第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵
    展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月15日(日)

    平成館 特別展示室
    2022年5月3日(火・祝) ~ 2022年6月26日(日)

    令和4年(2022)、沖縄県は復帰50年を迎えます。かつて琉球王国として独自の歴史と文化を有した沖縄は、明治以降の近代化や先の戦争という困難を乗り越え、現在もその歴史、文化を未来につなげる努力を続けています。本展は、アジアにおける琉球王国の成立、および独自の文化の形成と継承の意義について、琉球・沖縄ゆかりの文化財と復興の歩みから紐解く総合的な展覧会です。

    東京国立博物館は、明治期の沖縄県からの購入品に、その後の寄贈品を加えた日本有数のコレクションを収蔵しています。平成4年(1992)、復帰20年の折には、特別展「海上の道」を開催するなど、これまで琉球の歴史と文化に関する研究や展示普及活動に努めてまいりました。こうした礎のもと、力強く輝き続ける琉球の歴史と文化を過去最大規模で展観します。

     

    作品リスト 2022.5.16更新 (0.98MB)

    展覧会のみどころ

    開催概要

沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」は、個人利用にかぎり「国宝 尚家宝物コーナー」(作品リスト内会場図第2会場Cの展示室)で写真撮影ができます。

撮影はご自身で行ってください。
画像をご使用の場合は利用者の責任においてお願いします。
展覧会主催者は一切の責任を負いません。
混雑状況など、主催者の判断により展示室内での写真撮影を中止する場合もあります。予めご了承ください。

注意事項等、詳細は展覧会公式ウェブサイトをご確認ください。

東京国立博物館資料館 沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」関連図書コーナー設置

1089ブログ 沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」 展覧会の見どころなどを紹介しています。

展覧会のみどころ

第1章 万国津梁ばんこくしんりょう アジアの架け橋

琉球王国は、今の沖縄県から奄美諸島にかけてかつて存在した国家です。12世紀以降、一体的な文化圏を形成し、15世紀に政治的な統合を遂げて誕生した琉球王国は、日本や朝鮮半島、中国大陸や東南アジアと盛んに交流し、アジア各地を結ぶ中継貿易の拠点として大いに栄えました。王国や港市・那覇の活況を今に伝える記録、交易でもたらされた国際色豊かな品々からは、アジアの架け橋となった琉球王国の繁栄ぶりがうかがえます。

重要文化財 銅鐘 旧首里城正殿鐘どうしょう きゅうしゅりじょうせいでんしょう万国津梁ばんこくしんりょうかね

藤原国善作 第一尚氏時代・天順2年(1458) 沖縄県立博物館・美術館蔵

海洋王国・琉球の繫栄を象徴する梵鐘。琉球王国は、船の交易によってアジア各地を結ぶ「万国津梁」(万国の架け橋)であると自らうたった銘文を刻みます。かつて首里城の正殿に懸けられていたと伝わる鐘です。

第2章 王権の誇り 外交と文化

琉球国王尚氏は、1470年からおよそ400年にわたり琉球を治めました。歴代の国王は中国の明、清朝の冊封を受けて王権を強化し、島々の統治と外交、貿易を推進しました。17世紀初め、薩摩島津氏の侵攻により王国は大きな変化を余儀なくされますが、新たな体制と国際関係を築き上げ、やがて安定した統治のもとで琉球の芸術文化が開花します。首里城を彩った王家の宝物、中国皇帝や日本の将軍、大名に贈られた美しい漆器や染織品、そして国際交流により洗練されていった書画は王国の高い美意識と技術を物語るものです。

国宝 黄色地鳳凰蝙蝠宝尽青海波きいろじほうおうこうもりたからづくしせいがいは
立波文様紅型綾袷衣裳たつなみもんようびんがたあやあわせいしょう
(琉球国王尚家関係資料)

第二尚氏時代・18~19世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵
展示期間:2022年5月17日(火)~5月29日(日)

鮮やかな黄色に胸や肩には鳳凰を、腰から裾にかけては中国の官服に表現される文様を紅型で染めています。鮮やかな赤い襟の振袖仕立ては、若い王族のために儀式などの正装用に仕立てられたのでしょう。

国宝 金装宝剣拵 きんそうほうけんこしらえ ごう 千代金丸ちよがねまる (琉球国王尚家関係資料)

刀身:室町時代・16世紀 拵:第二尚氏時代・16~17世紀 沖縄・那覇市歴史博物館蔵
展示期間:2022年5月31日(火)~6月26日(日)

鞘(さや)の全面に薄い金板を巻き、柄頭には竹節状の鐶(かん)を取りつけるなど、一般的な日本刀の拵とは大きく異なる琉球独自の点が目をひく宝剣です。もとは今帰仁城(なきじんじょう)を本拠とした山北(北山)王歴代の一振で、のちに尚家に献上されたと伝わります。

第3章 琉球列島の先史文化

南島とも呼ばれる琉球列島では、日本や中国、朝鮮半島、台湾、東南アジアとも関わりの深い「南の文化」が展開しました。サンゴ礁の豊かな海によって独自の「貝の文化」が育まれ、人びとは貝を斧などの実用的な道具に加工したり、首飾りや腕輪などの美しい装身具に仕上げて身につけたりしました。やがて、海を通して行われた交流や交易から、本州へとつながる「貝の道」が生まれます。貝をはじめとした海産物は、先史時代から欠くことのできない重要な資源だったのです。本章では先史時代の人びとが日々の暮らしに用いた道具とともに、交流によってもたらされた希少な品々を紹介いたします。

重要文化財 貝匙かいさじ

貝塚時代後期・6~7世紀 鹿児島県奄美市 小湊フワガネク遺跡出土 鹿児島・奄美市立奄美博物館蔵

貝をはじめとする海由来の素材を用いた道具や装身具は、当地における文化の特色です。本作品はヤコウガイの最も湾曲の大きな部分を打ち割ってつくられたもので、研磨によって変化する真珠層の色彩が美しいです。

第4章 しまの人びとと祈り

豊かな自然と東アジア諸外国との深いつながりのなかで、琉球の人びとの暮らしは営まれ、独特の歴史文化を築いてきました。なかでも女性が祭祀を司るという特徴は、姉妹が兄弟を霊的に守護する「おなり神信仰」に通ずるともいわれています。人びとの美意識も、こうしたしまの自然と風土に深く関係しています。本章ではしまの暮らしと祈りの形を通して、土地に根ざした多様な文化、地域の個性を見つめます。

神扇かみおうぎ

江戸時代または第二尚氏時代・19世紀 東京国立博物館蔵
展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月29日(日)

祭祀を執り行うノロ(神女)が用いる大形の扇です。ノロは首里王府から任命され、王国の支配を宗教的な側面から支えました。

第5章 未来へ

沖縄は、これまで多くの困難を乗り越え、その歴史と文化を未来につなぐ努力を続けています。平成4年(1992)の首里城再建や、「琉球王国文化遺産集積・再興事業」による王国時代の手わざの復元は、人びとの地道な研究の積み重ねと、モノづくりの真実に迫る熱意によって実現しました。沖縄が昭和47年(1972)に復帰してからの半世紀は、まさに琉球・沖縄のアイデンティティーを取り戻すための歳月だったといえます。本展の締めくくりとして、首里城の復活を中心に、琉球文化の復興と継承の道のりをたどります。

模造復元 美御前御揃(御玉貫もぞうふくげん ぬーめーうすりー うたまぬち

上原俊展(金細工まつ) 高田明(公益財団法人 美術院) 平成30年度 沖縄県立博物館・美術館蔵
展示期間:2022年5月3日(火・祝)~5月29日(日)

錫製の瓶の上から、色とりどりの飾玉をあしらった酒器です。編み込まれたガラス玉は、隙間がより小さくなるように、あえて不揃いのものを組み合わせていたことがわかりました。

 

開催概要

展示作品、会期、展示期間、開館日、入館方法等については、今後の諸事情により変更する場合がありますので、展覧会公式サイト等でご確認ください。

会  期 2022年5月3日(火・祝)~6月26日(日)
会  場 東京国立博物館 平成館(上野公園)
開館時間 9時30分~17時00分(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日
観覧料金 一般  2,100円
大学生 1,300円
高校生    900円

(注)

本展は事前予約不要です。ご来館時に東京国立博物館正門チケット売り場でチケットをご購入ください。

(注)

混雑時は入場をお待ちいただく可能性があります。

(注)

中学生以下、障がい者とその介護者1名は無料。入館の際に学生証、障がい者手帳等をご提示ください。

(注)

本展観覧券で、ご観覧当日に限り総合文化展もご覧いただけます。ただし、総合文化展の混雑状況によっては、入場をお待ちいただく場合があります。

(注)

特別展 「空也上人と六波羅蜜寺」(3月1日(火)~ 5月8日(日))は別途事前予約(日時指定券)および観覧料が必要です。

(注)

会期中、一部作品の展示替えを行います。

(注)

詳細は、展覧会公式サイトチケット情報のページでご確認ください

交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 東京国立博物館、NHK、
NHKプロモーション、読売新聞社、文化庁
共  催 沖縄県立博物館・美術館
特別協賛 キヤノン、大和証券グループ、三井不動産、
三菱地所、明治ホールディングス
協  賛 JR東日本、清水建設、髙島屋、竹中工務店、
三井住友銀行、三菱商事
協  力 DNP大日本印刷
輸送協力 日本航空
カタログ・音声ガイド 展覧会カタログ(3,000円)は、平成館会場内にて販売しています。音声ガイド(日本語)は会場内貸出600円、ダウンロード版730円でご利用いただけます。
お問合せ 050-5541-8600(ハローダイヤル)
展覧会公式サイト https://tsumugu.yomiuri.co.jp/ryukyu2022/(展覧会公式サイトは公開を終了いたしました。)
展覧会公式Twitter @ryukyu2022

 

 

 

 

ジュニアガイド

沖縄復帰50年記念 特別展「琉球」の鑑賞の手引きとして、ジュニアガイド(小学校高学年・中学生向け)を制作しました。
PDFをダウンロードし、プリントアウトして事前学習や見学の際にご活用ください。
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