東洋館 8室
2018年8月28日(火) ~ 2018年10月21日(日)
今年も、秋の中国美術の名品展として「中国書画精華」を開催します。
日本人は古くから中国の書画を愛し、大切に鑑賞し、後世に伝えてきました。例えば、中国の宋・元時代の書画は、鎌倉時代以降、禅宗とともに数多く日本に伝えられ、書院や茶室において、日本人の好みにもとづく新たな鑑賞法のもとに珍重されてきました。室町将軍家のコレクションである「東山御物」がその代表です。宋・元時代の書画の中には、中国では失われ、日本にしか現存していない貴重なものも少なくありません。
また、明治以降は、清朝の崩壊を受け、それまで中国で門外不出であった歴代書画の名品が、混乱を逃れて少なからず日本に流入してきました。この流れを主導したのは、中国本来の文人趣味を理想とし、東洋文化に深い造詣を持つ、見識ある日本の収集家たちでした。
「中国書画精華」では、日本伝来の中国書画の名品たるゆえん、その魅力をわかりやすく紹介します。