重要文化財 湖畔 黒田清輝筆 1897年(明治30)
1089ブログ 「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」 展覧会の見どころなどを紹介しています。
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東京国立博物館資料館 特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」 関連図書コーナー設置
フランスに渡った黒田は画家を志し、天賦の才を発揮して官製展覧会であるサロンに入選するに至ります。黒田はラファエル・コランにアカデミックな絵画教育を受けただけでなく、ピュヴィス・ド・シャヴァンヌやバスティアン=ルパージュ、ジャン=フランソワ・ミレーなどのフランス近代絵画の主題やそこに表された思想に強い関心を抱きました。画家として歩みはじめ、フランス画壇にデビューする渡欧期の作品は、ヨーロッパの明るい光にあふれています。
黒田が学んだ同時代のフランス近代絵画
黒田は1886年に外光派アカデミズムの画家ラファエル・コランの弟子となり、アカデミー・コラロッシで指導を受けます。他にも、バルビゾン派のミレー、自然主義のバスティアン=ルパージュなど農村生活を描く画家たちに共感を寄せますが、壁画家ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの影響も受けており、直接教えを請うたこともあります。また、新しい印象派絵画をパリで見て、興味を持ったことは、帰国の直前直後に制作した絵が物語る通りです。
1893年夏に帰国した黒田は、日本洋画のあるべき姿を模索します。日本の人々に受け入れられ、かつ国際的にも高く評価される油彩画を生み出そうと努めた黒田の作品は、日本の洋画壇に清風を吹き込むことになりました。帰国直後の「舞妓」(1893年)や大作「昔語り」(1898年、焼失)、「湖畔」(1897年)、「智・感・情」(1899年)などは、日本の主題やモティーフによって、世界に認められるような日本の洋画を目指して描かれました。
日本にアカデミズムを打ち立てるべく奮闘し、美術教育や美術行政で社会的役割を担った黒田は、多忙を極めました。そのなかで黒田は新しい表現に共感していきます。文展や帝展といった官製展覧会に出品する公開を前提とした作品では、フランス画壇を手本にしてアカデミズム形成を意図して制作しました。
同時に黒田は、ポスト印象主義や表現主義のような新しい美術表現の潮流を意識した公開を前提としない小品も描いて、揺れ動く画家の内面が表れています。
黒田をとりまく近代洋画
黒田が日本に新風を巻き起こす前に、浅井忠は日本洋画の世界に夜明けをもたらし、山本芳翠や藤雅三は、黒田より先にパリで油彩画を学び、黒田を絵の道に導きました。そして黒田に学び、新しい表現手法と思想に接した青木繁や小林万吾たちは、それぞれが新たな絵画世界へと羽ばたいていきました。
開催概要 |
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会 期 | 2016年3月23日(水) ~ 2016年5月15日(日) | ||||||||||||||
会 場 | 東京国立博物館 平成館(上野公園) | ||||||||||||||
開館時間 | 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで) (ただし、金曜日は20:00まで、土・日・祝日、5月2日(月)は18:00まで開館) |
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休館日 | 月曜日 (ただし、3月28日(月)、4月4日(月)、5月2日(月)は開館) |
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観覧料金 | 一般1600円(1400円/1300円)、大学生1200円(1000円/900円)、高校生900円(700円/600円) 中学生以下無料
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交 通 | JR上野駅公園口・鶯谷駅南口より徒歩10分 東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分 |
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主 催 | 東京国立博物館、東京文化財研究所、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション | ||||||||||||||
協 賛 | 大日本印刷 | ||||||||||||||
協 力 | あいおいニッセイ同和損保、エールフランス航空/KLMオランダ航空 | ||||||||||||||
カタログ・音声ガイド |
展覧会カタログ(2500円)は、平成館2階会場内、および本館1階ミュージアムショップにて販売しています。音声ガイド(日本語のみ)は520円でご利用いただけます。 |
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お問合せ | 03-5777-8600 (ハローダイヤル) | ||||||||||||||
展覧会公式サイト | http://www.seiki150.jp/ 展覧会ホームページは会期終了時をもって終了いたしました。 |