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熊めぐり

  • 『鉞を担ぎ熊に乗る金太郎(部分) 鳥居清長筆 江戸時代・18世紀』の画像

    鉞を担ぎ熊に乗る金太郎(部分) 鳥居清長筆 江戸時代・18世紀

    平成館 企画展示室
    2014年4月22日(火) ~ 2014年6月1日(日)

    熊ははるか昔から日本にも生息し、狩猟対象として人と関係があったことは、縄文人が作ったやきものやアクセサリーからも明らかです。

    この展示ではそんな熊に関わる作品を集めてみました。

    熊をテーマに当館の所蔵作品をみると、2つの興味深いことがあります。

    ひとつは作品ごとに熊の表現が全く違うこと。気迫に満ちた熊、コミカルな熊、本物そっくりの熊など、その表現から作品の作り手が熊にどのようなイメージを抱いていたかがわかります。

    ふたつめは江戸時代以前の絵画や彫刻に熊があまり登場しないこと。そういえば十二支にもいません。なぜなのかいろいろな理由が考えられ想像が広がります。

    また、本特集では国立科学博物館と恩賜上野動物園所蔵のクマの標本も展示しています。ヒグマの大きな毛皮、ツキノワグマの牙やするどい爪を見ると、縄文人が熊に恐れと憧れを抱いていたことや、武士が力の象徴として甲冑などの飾りに熊毛を好んで用いた理由がわかると思います。

    本特集以外にも本館、東洋館の展示室にて熊に関わる作品を展示しています。ぜひ熊の姿を追いながら当館をめぐってみてください。

     

    担当研究員の一言

    とても楽しい展示になっています。ぜひお立ち寄りください。/神辺知加、丸山士郎

 主な出品作品
*所蔵の表記の無いものは、当館蔵品です。
重要美術品 縄文人が土で作った熊 青森県弘前市十腰内出土 縄文時代(後期)・前2000~前1000年
お酒を入れる容器 中国 前漢~後漢時代・前1~後1世紀
冬眠から目覚めた熊の親子(雪中熊紅葉鹿図屏風のうち左隻) 山本桃谷(1833~90)筆 明治時代・19世紀
博物画家が描いた熊 博物局編 江戸~明治時代・19世紀

関連事業

2014年5月10日(土) ~ 2014年5月25日(日)