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日中国交正常化40周年 東京国立博物館140周年 特別展「北京故宮博物院200選」

  • 『故宮・太和殿 画像提供:故宮博物院』の画像

    故宮・太和殿 画像提供:故宮博物院

    平成館 特別展示室
    2012年1月2日(月・休) ~ 2012年2月19日(日)

    会場の混雑状況、入場規制等について、公式ホームページでご案内しております。
    公式ホームページ「会場ライブ」

    日中国交正常化40周年を迎える2012年、東京国立博物館は北京故宮博物院の名品展で幕を開けます。
    明時代の永楽帝(えいらくてい)から清時代の宣統帝溥儀(せんとうていふぎ)まで24人の皇帝が居城とした紫禁城(しきんじょう)に由来する北京故宮博物院は、壮麗な宮殿建築と180万件を超えるコレクションを誇ります。
    この展覧会では、それらの貴重な文物から選りすぐりの名宝200件が出品されます。二部で構成されるうち、第1部では、今まで門外不出とされていた宋・元時代の書画41件(一部展示替あり)の展示をはじめ、宮廷絵画や文人画の名品、書のファン必見の宋三家、元代文人の名品を一挙公開します。青銅器や玉器、陶磁器、漆器、琺瑯器、染織品といった多彩な分野の傑作も揃う、まさに北京故宮展の決定版というにふさわしいラインナップです。第2部では、清朝最盛期を築いた乾隆帝の4つの肖像画を軸に、清朝の豊かな世界観を読み解きます。数々の名品とともに描かれた肖像画「是一是二図」を、現存する作品によって再現するコーナーも必見です。
    中国文明の粋が凝縮された「皇帝のコレクション」をぜひご堪能ください。

    ※会期中、作品の一部に展示替があります。
    故宮VR「《紫禁城・天子の宮殿》-北京故宮博物院200選 特別版」を本館特別5室で上映します。(故宮VR上映会場(本館特別5室)は総合文化展料金でご覧いただけます。)
    また、2012年2月3日(金)、10日(金)、17日(金)(各日とも15:00~、16:00~)に故宮VR「《紫禁城・天子の宮殿》-北京故宮博物院200選 特別版」の特別イベントを故宮VR上映会場で開催します。

    緊急決定  中国が世界に誇る至宝、清明上河図ついに国外へ

    神品 清明上河図(せいめいじょうかず)
    [展示期間:2012年1月2日(月・休)~24日(火)]
    中国美術史上屈指の名画といわれる「清明上河図」(北宋時代)が「北京故宮博物院200選」に出品されることが決定しました。
    「清明上河図」の作品展示は、1月24日(火)で終了しました。1月25日(水)以降は、同作品の複製品(印刷)を展示しています。
    清明上河図とは


    [一級文物] 清明上河図巻(せいめいじょうかずかん)(部分)
    張択端(ちょうたくたん)筆 北宋時代・12世紀 中国・故宮博物院蔵
    [展示期間:2012年1月2日(月・休)~24日(火)]

     

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1089ブログ「2011年度の特別展」 展覧会の見どころなどを紹介しています。

中国語版 特別展「北京故宮博物院200選」の詳細ページを公開しました。
中文 特展详细网页

開催概要

会  期 2012年1月2日(月・休)~2月19日(日)
会  場 東京国立博物館 平成館(上野公園)
開館時間 9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日 月曜日(ただし1月2日(月・休)、9日(月・祝)は開館、10日(火)は休館)
観覧料金 一般1500円(1300円/1200円)、大学生1200円(1000円/900円)、高校生900円(700円/600円)
中学生以下無料
故宮VR上映会場(本館特別5室)は、総合文化展料金でもご覧いただけます。
( )内は前売り/20名以上の団体料金
障がい者とその介護者一名は無料です。入館の際に障がい者手帳などをご提示ください。
当日券は、東京国立博物館 正門観覧券売場(開館日のみ、閉館の30分前まで)のほか、電子チケットぴあ(Pコード=764-910)、ローソンチケット(Lコード=32200)など主要なプレイガイドおよび、展覧会公式ホームページ上のオンラインチケットにて2011年1月2日(火)から販売。
前売券は、東京国立博物館 正門観覧券売場(開館日のみ、閉館の30分前まで)にて2011年11月18日(金)~2012年1月1日(日)まで販売。そのほか、電子チケットぴあ(Pコード=764-910)、ローソンチケット(Lコード=32200)、など主要なプレイガイド、および展覧会公式ホームページ上のオンラインチケットにて、2011年11月19日(土)~2012年1月1日(日)まで販売。 前売券の販売は終了しました。
「東京・ミュージアムぐるっとパス」で、当日券一般1500円を1400円(100円割引)でお求めいただけます。正門観覧券売場(窓口)にてお申し出ください。ただし、2011年度版(2011年1月31日まで販売)は、2012年3月31日まで有効です。2012年度版は2012年4月1日より販売いたします。
※「ぐるっとパス2011」秋冬のチラシに本特別展の 記載はありませんが、割引は適用されます。
東京国立博物館キャンパスメンバーズ会員の学生の方は、当日券を1000円(200円割引)でお求めいただけます。正門観覧券売場(窓口)にて、キャンパスメンバーズ会員の学生であることを申し出、学生証をご提示下さい。
特別展「北京故宮博物院の名宝200選」会期終了後の2012年2月21日(火)~2011年3月11日(日)まで、本特別展半券を当館正門観覧券売場にてご提示いただければ、当館総合文化展を半額の割引料金でご覧いただけます。
交  通 JR上野駅公園口・鶯谷駅より徒歩10分
東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅、千代田線根津駅、京成電鉄京成上野駅より徒歩15分
主  催 東京国立博物館、故宮博物院、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション
特別協力 毎日新聞社
後  援 外務省、中国大使館
協  賛 三井物産、凸版印刷、あいおいニッセイ同和損害保険、華為技術日本(ファーウェイ・ジャパン)、竹中工務店
協  力 全日本空輸、東京中国文化センター
 
 本展は、政府による美術品補償制度の適用を受けています。
カタログ・音声ガイド 展覧会カタログ(2500円)は、平成館2階会場内、および本館地下ミュージアムショップにて販売しています。音声ガイド(日本語のみ)は500円でご利用いただけます。
お問い合わせ 03-5777-8600 (ハローダイヤル)
展覧会ホームページ http://www.kokyu200.jp/
展覧会公式サイトは会期終了時をもって終了いたしました。
 
* 1月6日(金)は、平成館ラウンジ(休憩スペース、ドリンクコーナー)をご利用いただけません。

関連事業

平成館 大講堂  2012年1月8日(日)   13:30 ~ 15:00   受付終了
平成館 大講堂  2012年1月28日(土)   13:30 ~ 15:00   受付終了
本館 特別5室  2012年1月2日(月・休) ~ 2012年2月19日(日) (毎週 火・水・木・金・土・日・祝)   09:30 ~ 17:00  

ジュニアガイド

特別展「北京故宮博物院200選」の鑑賞の手引きとして、ジュニアガイドを制作しました。PDFをダウンロードし、プリントアウトしてご活用ください。
 ジュニアガイドのページへ

展覧会のみどころ

 

緊急決定  中国が世界に誇る至宝、清明上河図ついに国外へ

神品 清明上河図(せいめいじょうかず)
[展示期間:2012年1月2日(月・休)~24日(火)]
中国美術史上屈指の名画といわれる「清明上河図」(北宋時代)が「北京故宮博物院200選」に出品されることが決定しました。
「清明上河図」の作品展示は、1月24日(火)で終了しました。1月25日(水)以降は、同作品の複製品(印刷)を展示しています。
清明上河図とは
 
清明上河図巻
[一級文物] 清明上河図巻(せいめいじょうかずかん)(部分)
張択端(ちょうたくたん)筆 北宋時代・12世紀 中国・故宮博物院蔵
[展示期間:2012年1月2日(月・休)~24日(火)]
 
中国美術ファンならば誰もがあこがれる宋・元時代の書画のなかでも、特に傑作と名高い幻の名画「清明上河図」(北宋時代、12世紀)。張択端が描いた5メートル余りの図巻には、北宋の都・汴京(べんけい)(現在の開封)の街のにぎわいが克明に生き生きと表されています。
中国絵画の最高峰としてその名は広く知れ渡っていますが、北京故宮博物院でも滅多に公開されず、同博物院以外では上海博物館と遼寧省博物館、香港芸術館で披露されたのみ。いずれも日数は限られ、世界中の美術ファンが駆けつけた会場は数時間待ちの人気ぶりでした。その中国の国宝中の国宝が、ついに初めて海を渡り、東京で公開されます。
 

 

第1部 故宮博物院の至宝― 皇帝たちの名品―

 第1部では故宮博物院の豊富な収蔵品から、これまで門外不出とされていた作品を含む宋・元の書画41件の出展に加え、陶磁器・青銅器・漆工・琺瑯(ほうろう)・染織の名品約50件を厳選して展示します。書画では、書道ファン必見の宋四大家のうち、黄庭堅(こうていけん)、蔡襄(さいじょう)、米芾(べいふつ)の名品や、元代文人たちの傑作が、器物では青銅器・玉器(ぎょっき)の傑作や、汝窯(じょよう)の名品が、漆芸では幻の巨匠である張成(ちょうせい)、楊茂(ようも)の作品が、ずらりと並びます。まさに北京故宮が誇る歴代王朝の名品が勢ぞろい。故宮博物院が開催した海外展としては、過去最大規模となります。
 

- 書跡 -

草書諸上座帖巻  
[一級文物] 草書諸上座帖巻(そうしょしょじょうざじょうかん)(部分)
黄庭堅(こうていけん)筆 北宋時代・元符2~3年(1099~1100)頃 中国・故宮博物院蔵

黄庭堅は禅学に造詣が深く、書においても求道者のような精進を続け、過去の技量を否定しながら、より高い境地を目指しました。この作は充実した表現から、円熟した最晩年の作と考えられます。荒れ狂うような草書と、最後に続く行書の対比が素晴らしく、作品からすさまじいオーラが溢れるように感じられます。

 

行書扈従帖
 
[一級文物] 行書扈従帖(ぎょうしょこじゅうじょう)
蔡襄(さいじょう)筆 北宋時代・11世紀 中国・故宮博物院蔵

蔡襄は、宋の四大家の中でも、唐時代の書法を最もよく継承した人物で、文豪の蘇軾も蔡襄の書は宋時代の第一であると絶賛しました。李端愿(りたんげん)という人物に宛てたこの書簡は、新茶を贈られたことに対する礼状です。扈従とは天子に随行することで、蔡襄が都で天子に随行し、また新茶に言及していることから、皇祐4年(1052)春頃の揮毫と考えられています。

 

- 絵画 -

出水芙蓉図冊
 
[一級文物] 出水芙蓉図冊(しゅっすいふようずさつ)
作者不詳 南宋時代・13世紀 中国・故宮博物院蔵

蓮は泥水から出ても泥に染まらず、といいます。それは、社会の困難にあっても気高く生きる文人の肖像でもありました。香り立つような美しい宋画の描写も魅力です。

 

水村図巻  
[一級文物] 水村図巻(すいそんずかん)(部分)
趙孟(ちょうもうふ) 元時代・大徳6年(1302) 中国・故宮博物院蔵

趙孟は南宋皇室の家に生まれたものの、征服王朝の元に仕えるという苦渋の決断を迫られた人物です。その内面の孤高が、美しい筆墨のなかに表現されています。その後、中国絵画史が新しい文人絵画へと展開していく時期の、最も重要な作品。

 

- 考古 -

魯大司徒鋪
 
[一級文物] 魯大司徒鋪(ろだいしとほ)
春秋時代・前7~前6世紀 中国・故宮博物院蔵

見込と蓋裏にある銘文から、持ち主は魯(ろ)という国の高官であったことが知られています。表面全体を絡み合う龍文で埋めつくし、蓋をめぐる花弁形の飾りと高台部には、文様の間に透かし孔を開けています。豪華な造りの青銅器は、古代中国の王侯貴族にとって富と身分の象徴でした。

 

双龍形玉璜
 
双龍形玉璜(そうりゅうがたぎょくこう)
戦国時代・前3世紀 中国・故宮博物院蔵

2頭の龍が身を躍らせて振り返る姿を左右均等に彫りこんだ玉器です。古来、中国では美しい石を玉と呼び、これを磨くことで様々な形の装飾品を作ってきました。潤いのある光沢をたたえ、龍の周囲に漂う雲気まで細かく表現した本作は、良質な玉材と技巧が見事に調和しています。

 

- 陶磁 -

青花龍濤文八角瓶
 
[一級文物] 青花龍濤文八角瓶(せいかりゅうとうもんはっかくへい)
景徳鎮窯(けいとくちんよう) 元時代・14世紀 中国・故宮博物院蔵

大きな爪をふるい天を翔る龍、飛び散る波飛沫。鋭い筆線と濃密な文様構成は、元時代の青花磁器の特色です。

 

- 漆工 -

梔子堆朱盆
 
[一級文物] 梔子堆朱盆(くちなしついしゅぼん)
張成(ちょうせい) 元時代・13~14世紀 中国・故宮博物院蔵

伝説的な名工である張成が制作したとされる堆朱の盆。張成の作風の特徴とされる重厚感と力強さを備えています。良質の漆を入念に塗り重ねて、鋭利な運刀によって文様を彫り出しており、質感がみずみずしく、非常に重厚感のある仕上がりとなっています。

 

- 琺瑯(ほうろう) -

琺瑯蓮唐草紋龍耳瓶
 
[一級文物] 琺瑯蓮唐草文龍耳瓶(ほうろうはすからくさもんりゅうじへい)
元~明時代・14~15世紀 中国・故宮博物院蔵

琺瑯器の生産が隆盛した景泰年間(1450~1457年)頃に、前代の器の部分を取り集めて上下3段に組み立て直して制作されたと考えられる珍しい技法の器。器胎の金色と、釉薬の藍・朱・緑・白といった各色が程よく調和し、琺瑯ならではの魅力にあふれています。

 

- 染織 -

明黄色彩雲金龍文緙絲朝袍
 
明黄色彩雲金龍文緙絲朝袍(めいこうしょくさいうんきんりゅうもんこくしちょうほう)
清時代・嘉慶年間(1796~1820)頃 中国・故宮博物院蔵

皇帝が重要な儀式を挙行する際に着用する最も高位の礼服。明黄色や金龍文は皇帝と皇后のみが使用、緙絲(こくし)(綴織(つづれおり))で表された十二章の模様は特に皇帝にのみ許されていました。馬蹄形の袖口は満州族の伝統的な衣装の形を引き継いでいます。嘉慶帝(1760~1820)所用。

 

 

 

第2部 清朝宮廷文化の精粋― 多文化のなかの共生 ―

 第2部では、現代の中国にもつながる、清朝300年の豊かな世界観をご紹介します。清朝は第6代皇帝であった乾隆帝(けんりゅうてい)(在位1735~1796)によって最盛期を迎えます。この展示では乾隆帝の4つの肖像画を軸に、大清帝国の夢見た多文化共生の世界観を読み解いていきます。北京故宮ならではの歴史の証人となる文物によって、清朝の宮廷世界を大規模に紹介する、日本で初めての展観となります。
 
 

第1章 清朝の礼制文化―悠久の伝統―

 かつて紫禁城とよばれた広大な宮殿のなかでは、皇帝や廷臣、女官たちは色鮮やかな服飾を身にまとい雅趣に富んだ工芸品に囲まれ、彩画や珍味、妙音を愛でました。その豪奢な空間は、4000年ともいわれる悠久の時間のなかで培われた礼制の理念に基づいていました。宮廷の豪華な文物からその背後にある思想を読み解きます。
 
乾隆帝像
乾隆帝像(けんりゅうていぞう)
清時代・18世紀 中国・故宮博物院蔵
本来の満州族の正装の姿
 
 
大紅色彩雲金龍文錦朝袍   大紅色彩雲金龍文錦朝袍(だいこうしょくさいうんきんりゅうもんにしきちょうほう)
清時代・雍正年間(1723~1735) 中国・故宮博物院蔵

皇帝が祭礼に際して着用した朝服で、雍正帝(ようせいてい)が礼服に明黄(めいこう)・藍(らん)・大紅(だいこう)・月白(げっぱく)の四色を定めた実例です。

 

 

第2章 清朝の文化事業―伝統の継承と再編―

 清の皇帝は政治・軍事だけでなく、文化の面でも中国の支配に取り組みます。乾隆帝は中国歴代王朝の遺宝を収集し、審美することで、中華文明の最高指導者として君臨しました。その肖像画の一つである「是一是二図(これいちこれにず)」に描かれた文物を中心に、清朝の文化事業を再現します。
 
草書諸上座帖巻
乾隆帝古装像屏(けんりゅうていこそうぞうへい)(部分)
清時代・18世紀 中国・故宮博物院蔵
歴代皇帝にならった漢族の姿
 
 
乾隆帝是一是二図軸   乾隆帝是一是二図軸(けんりゅうていこれいちこれにずじく)
清時代・18世紀 中国・故宮博物院蔵

乾隆帝が漢族の伝統的な文人の姿に扮して、コレクションを鑑賞しています。満州族の皇帝による中華文明の「所有」と「再編」を見事に象徴している一幅です。

 

 

第3章 清朝の宗教―チベット仏教がつなぐ世界―

 清を建国した満州族が信仰したのはチベット仏教でした。清朝は北京に多くのチベット寺院を建設し、歴代皇帝は深く帰依すると同時に、チベットもまた清朝皇帝をその庇護者として重視していました。チベットから進貢された多くの仏像や、北京の工房で造られた仏像の名品を中心に、清朝におけるチベット仏教文化をご紹介します。

 

大威徳金剛立像   大威徳金剛(ヤマーンタカ)立像(だいいとくこんごうりゅうぞう)
清時代・18世紀 中国・故宮博物院蔵

梵名をヤマーンタカといい、死の神ヤマを征服する忿怒尊(ふんぬそん)。とくにチベット仏教において多くの信仰を集めました。水牛の頭を持ち、多数の手足を備えた姿は、いかにも広大な法力を持つ尊像にふさわしい姿です。

 

 

第4章 清朝の国際交流―周辺国との交流―

 中国の王朝は世界の中心と考えられていたため、周辺国との関係が非常に重視されていました。清は度重なる遠征で現在の新疆(しんきょう)など広大な地域を版図にとりこみ、それらの地域からは多種多様な文物が紫禁城にもたらされることになりました。このなかには、西洋諸国や、琉球や日本の文物もありました。清朝が中国の長大な時間と空間をいかに支配しようとしたのか、その世界観に圧倒されることでしょう。
 
乾隆帝大閲像
[一級文物] 乾隆帝大閲像軸(けんりゅうていだいえつぞうじく)
清時代・18世紀 中国・故宮博物院蔵
ヨーロッパの君主を装った姿
 
 
銅製鍍金 琅亭升降塔飾置時計   銅製鍍金 琺琅亭升降塔飾置時計(どうせいときんほうろうていしょうこうとうかざりおきどけい)
清時代・17~20世紀 中国・故宮博物院蔵

広州製の塔形の時計。ヨーロッパから伝わった機械時計は、皇帝達に珍重され、やがて中国でも作られるようになりました。下層に時計、中層に仏塔を拝礼するエンジェル、上層に皇帝への文書を捧げる人物が配されます。東西交流の産物というべき工芸品です。