本館 特別2室
2011年3月15日(火) ~ 2011年4月24日(日)
南太平洋は日本列島の南に隣接する地域でハワイ島、ニューギニア島など大小数万の島が点在します。今から約4000年前、アジアに起源をもつ人々が海を越えて太平洋に拡散していき、そこで独自の文化と信仰を発展させてきました。
東京国立博物館には、おもに19世紀後半から20世紀初頭にかけてこの地域よりもたらされた数多くの収蔵品があります。当時の南太平洋では、伝統的な暮 らしと信仰が近代文明とキリスト教の影響を受けて急激に変わりつつありました。そのために収蔵品のなかには、すでに現地では見られなくなったものもありま す。今回の特集陳列では、当館のコレクションのなかから、南太平洋の暮らしや宗教儀礼にかかわる代表的な道具をご紹介します。人々が土地や資源の限られた 島に生きながら、いかに豊かな知恵と精神性を持ち合わせていたのか、きっと驚かれることでしょう。