重要文化財 阿弥陀如来倚像および両脇侍立像
飛鳥時代・7世紀
本館 特別1室
2024年5月21日(火) ~ 2024年7月7日(日)
西方にある極楽浄土の仏として知られる阿弥陀如来は、浄土への生まれ変わりを願う人々の信仰を集めました。とりわけ、臨終時に、現世まで阿弥陀が往生者を迎えにくることをいう「来迎(らいごう)」を期待する人々は多く、これを表した彫刻や、その場面を示す絵画が盛んに制作されました。
本特集は、特別展「法然と極楽浄土」(平成館特別展示室にて、2024年4月16日(火)~2024年6月9日(日))にあわせて開催し、館蔵・寄託品のうち阿弥陀如来の彫刻作品を中心に展示します。
古代では、日本最古の遺品として知られる法隆寺献納宝物の阿弥陀三尊像や、法隆寺金堂壁画の第六号壁(本特集では模本を展示)で知られますが、平安時代には来迎印を示す阿弥陀如来像が登場します。鎌倉時代以降は立像が好まれ、仏師快慶が得意とした三尺(約1メートル)の阿弥陀立像は、江戸時代にかけて数多く造られました。あわせて、仏菩薩の仮面をつけて練り歩く行道に使用される菩薩面のうち、快慶(かいけい)作の浄土寺所蔵面もあわせて展示することで、古代から中世にかけて展開した阿弥陀信仰をたどります。
指定 | 名称 | 員数 | 作者・出土・伝来 | 時代・年代世紀 | 所蔵者・寄贈者・列品番号 | 備考 | |
おすすめ | 重文 | 阿弥陀如来倚像および両脇侍立像 | 3軀 | 飛鳥時代・7世紀 | N-144 | ||
おすすめ | 法隆寺金堂壁画(模本) 第六号壁 | 1幅 | 桜井香雲模 原本:奈良・法隆寺所蔵 | 明治17年(1884)、原本:飛鳥時代・7~8世紀 | A-1470-6 | ||
重文 | 阿弥陀如来坐像 (阿弥陀如来坐像及び両脇侍立像のうち) | 1軀 | 平安時代・安元2年(1176) | 埼玉・西光院蔵 | |||
阿弥陀如来坐像 | 1軀 | 鎌倉時代・12~13世紀 | 静岡・願生寺蔵 | ||||
おすすめ | 重文 | 行道面 菩薩 | 6面 | 快慶作 | 鎌倉時代・建仁元年(1201) | 兵庫・浄土寺蔵 | 25面のうちその2、3、7、8、11、18 |
木仏裏書(阿弥陀如来立像付属文書) | 1巻 | 江戸時代・17世紀 | 村松康雄氏寄贈 C-1889-2 | ||||
阿弥陀如来像 | 1幅 | 鎌倉時代・14世紀 | 松永安左エ門氏寄贈 A-10575 | ||||
おすすめ | 阿弥陀如来立像 | 1軀 | 鎌倉時代・13世紀 | C-19 | |||
おすすめ | 重文 | 阿弥陀如来立像 | 1軀 | 永仙作 | 鎌倉時代・正嘉3年(1259) | 安田善次郎氏寄贈 C-508 | |
阿弥陀如来立像 | 1軀 | 鎌倉時代・13世紀 | 藤井一雄氏寄贈 C-1867 | ||||
阿弥陀如来立像 | 1軀 | 鎌倉時代・13~14世紀 | C-321 | ||||
阿弥陀如来立像 | 1軀 | 江戸時代・17世紀 | 村松康雄氏寄贈 C-1889 |