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過去のイベント

8Kで文化財「みほとけ調査」

 

文化財活用センター・東京国立博物館・シャープ株式会社は、8Kの技術を活用して、あたらしい文化財鑑賞体験を可能にするコンテンツを開発しています(注)。

当館彫刻研究員が作品を調査するときのように、ライトを照らして仏像を調査する体験型プログラムを実証実験公開します。
その場でどなたでも体験いただけます(東京国立博物館への入館には事前予約を推奨します)。

(注)「シャープ8Kインタラクティブミュージアム」をベースに開発したものです。

 

展示のみどころ

 


会場イメージ図

会場イメージ図

 

高精細3D画像による臨場感あふれる鑑賞

東京国立博物館の所蔵する仏像から、ガンダーラ、中国、日本を代表する3体の高精細3D画像を、70インチの大型モニターでご覧いただきます。モニターに近づけば仏像が拡大され、のぞき込めば仏像の角度が変わるなど、8Kの3D画像があなたの動きに連動し、まるで目の前で仏像と向き合っているかのような鑑賞体験を実現しました。

まるで研究員?ライトを照らして調査体験

懐中電灯型の操作デバイスを新開発。光をあてることで、普段は見ることのできない細部の表情が浮かび上がります。研究員が作品を調査するように、仏像の見どころを探ることができます。

鑑賞ビギナーでも大丈夫!見どころをやさしく解説

画面上に示された「見どころポイント」をライトで照らすと、鑑賞の鍵となる情報が音声とテロップで提供されます。調査体験を楽しみながら作品への理解を深めることができます。


菩薩立像
2世紀 パキスタン・ガンダーラ 石造
仏像の誕生に影響を与えたギリシア彫刻を思わせるような、彫りの深い顔立ちが印象的。

重要文化財 十一面観音菩薩立像
7世紀 中国 木造
頭の上に小さな10個の顔がある十一面観音。頭からつま先まで白檀から彫り出す、超絶技法。

重要文化財 菩薩立像
13世紀 日本 木造
水晶の薄い板を、瞳には裏から、唇には表からはめこむ。仏像に現実感を与える工夫のひとつ。

 

担当研究員の思い

西木政統(東京国立博物館研究員)

仏像は、紀元1世紀ごろにインド・ガンダーラで誕生して以来、アジア各地で信仰されてきました。6世紀ごろ、中国・朝鮮半島を経て日本にまで伝えられますが、それぞれの地域では個性豊かな仏像が造られました。研究員になったつもりで、さまざまな視点から仏像を眺めていくと、その違いや特色が一層よくわかると思います。みほとけの魅力を探る調査をお楽しみいただければ幸いです。

 

関連情報

このコンテンツで取り上げた3体の彫刻作品の実物を、以下の期間に総合文化展でご覧いただけます。

菩薩立像 2世紀 パキスタン・ガンダーラ (東洋館3室にて通年展示)

重要文化財 十一面観音菩薩立像 7世紀 中国(東洋館1室にて11月16日(火)~2022年4月24日(日)まで)

重要文化財 菩薩立像 13世紀 日本(本館11室にて11月16日(火)~2022年1月30日(日)まで)

 

日程
2021年11月16日(火) ~ 2021年12月5日(日)  
会場
法隆寺宝物館-体験型展示スペース
時間
9:30~17:00
観覧料金
総合文化展観覧料または開催中の特別展観覧料(観覧当日に限る)でご覧いただけます
※総合文化展 一般1,000円、大学生500円、高校生以下無料
※入館にはオンラインによる事前予約(日時指定券)を推奨します。
主催
文化財活用センター、東京国立博物館、シャープ株式会社
お問合せ
050-5541-8600(ハローダイヤル)


関連展示

  1. 中国の仏像
  2. 東洋館-1室
    2021年4月20日(火) ~ 2022年4月24日(日)

  3. インド・ガンダーラの彫刻
  4. 東洋館-3室
    2021年6月29日(火) ~ 2022年7月3日(日)